勉強に集中できないお子さんへ:集中力を高める方法

集中できない・・・

「勉強に集中できない…」と悩んでいる声をよく耳にします。

何度も「勉強しなさい」と声をかけても、なかなか効果がないと感じるお母さんも多いのではないでしょうか。

ですが、「うちの子は集中力がない」と思うのは早いかもしれません。

実は、集中力がないわけではなく、環境や習慣の問題で集中できないだけかもしれません。

これまで多くの子どもたちに勉強を教えてきましたが、ちょっとした工夫で集中して勉強に取り組む姿を何度も見てきました。

今回は、どうすればお子さんの勉強への集中力を高められるのか、塾での経験を踏まえて原因と対策を考えていきます。

少しでも役立つヒントがあれば幸いです。

目次

視界に無駄なものがあると集中できない

まず、子どもが集中できない原因のひとつに「視界に無駄なものがある」という問題があります。

人は何かに集中しているとき、ちょっとした邪魔が入るだけで、再び集中状態に戻るまでに23分もかかることがあるとされています。

ですから、勉強に集中するためには、視界に余計なものが入らない環境を整えることが大切です。

たとえば、子ども部屋や勉強机の上におもちゃやゲーム機が散乱していませんか?

それらはすべて脳にとって「余計な情報」として取り込まれ、結果として集中力を奪います。

脳が無駄なものに反応しないように、勉強に必要なものだけを机の上に置き、他のものは視界に入らないようにするのがポイントです。

また、リビングで勉強している場合も、テレビやスマホが見える場所にあると集中が途切れやすくなります。

お子さんが勉強する時間帯は、テレビを消す、スマホを別の部屋に置くなどして、できるだけ静かな環境を作りましょう。

勉強のルーティンを作る

次に、集中力を高めるためには「ルーティン」が効果的です。

ルーティンとは、毎回決まった順序や動作を繰り返すことです。

多くのスポーツ選手が、試合前に特定のルーティンを行って集中力を高めているのを見たことがあるかもしれません。

このルーティンを勉強にも取り入れることができます。

たとえば、「勉強を始める前に5分間、読書をする」や「必ず同じ時間に机に向かう」といった簡単なルールを作ってみましょう。

こうした決まった動作が、集中力を高めるスイッチになります。

塾では、子どもたちが自然に集中できるよう、毎回同じ手順で授業を始めるように工夫しています。

「塾に来たらまず宿題を出す」「次に5分間の復習をする」といったルーティンが、子どもたちにとって当たり前のものになっているのです。

家庭でも「勉強前に必ずやること」を決めて習慣化させると、自然に集中モードに切り替わりやすくなります。

集中力は長時間持たない

多くの親御さんが、「もっと長い時間勉強に集中してほしい」と考えるかもしれませんが、実際のところ、子どもの集中力には限界があります。

幼児や小学校低学年の場合、集中できる時間は「年齢+1分」ほどと言われています。

つまり、7歳の子なら8分程度しか集中が続かないということです。

小学校高学年や中学生でも、15分から30分程度が限界だと考えましょう。

そのため、長時間勉強させようとするのは、あまり効果的ではありません。

特に、家で1時間以上机に向かわせても、実際に勉強している時間はその半分ほど…ということがよくあります。

子どもの集中力が続く時間を理解し、その時間内でできるだけ集中させるように工夫しましょう。

休憩を取り入れる

子どもが長時間勉強を続けるためには、定期的に休憩を取ることが大切です。

休憩を挟むことで、脳がリフレッシュし、次の勉強に集中しやすくなります。

たとえば、25分勉強して5分休む「ポモドーロ・テクニック」は、短時間集中と休憩を繰り返す方法で、多くの人に効果があるとされています。

休憩中には、軽く体を動かしたり、水を飲んだりするのがおすすめです。

脳は80%が水でできており、水分を補給することで集中力や記憶力が向上すると言われています。

勉強の合間に水を飲むことを習慣にすると、勉強への集中力がより持続しやすくなります。

家で勉強しないという選択肢


最後に、「家では勉強しない」という考え方も一つの手です。

共働きで忙しいご家庭や、家で勉強する環境を整えるのが難しい場合は、塾や学童保育を活用するのも効果的です。

実際に、私の塾では「家では勉強しない」と割り切って、塾で宿題をすべて終わらせる生徒が多くいます。

授業が終わった後も、迎えが来るまで塾で本を読んだり、軽食を取ったりして過ごしています。

このように、家での勉強にこだわらず、塾や学童で効率よく勉強時間を確保するという方法もあります。

特に、共働きのご家庭では、放課後の時間をうまく活用することで、親子ともにストレスを減らしながら子どもの学習をサポートできるでしょう。

まとめ

勉強に集中できないお子さんでも、ちょっとした工夫で集中力を高めることができます。

視界に無駄なものを置かない、ルーティンを作る、短時間集中を繰り返す、適度な休憩を取るなど、実践できることはたくさんあります。

また、家での勉強が難しい場合は、塾や学童保育を利用するという選択肢もあります。

お子さんが集中して勉強に取り組める環境を整えるために、ぜひ試してみてください。

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