岡山朝日高校受験専門進学塾サンライズ塾長です。
前回の続きになります。
復習しても結果が出ない理由は大きく分けて2つあるという話でした。
1つ目は
・丸付けの際に、間違えた問題には×を付けず、答えを消して正しい答えを書いてから○にする。
でした。
今回はその2つ目のお話です。
2つ目は、
・×はつけるが、正しい答えだけを赤で書く。
ほとんどの子が当てはまりますよね。
あまりにも同じやり方なので、どこかで一斉に教わっているのでしょう。
何がいけないのかわかりますか?
勉強した気になっているが、実は身についていない
私がそれを見つけたときは、必ず質問します。
「なぜこの答えになったのか」
すると、これに答えられないんですね。
「できました!」
「解説を読んだのでわかりました!」
「わからないところはありません!」
自信ありげにそう答える生徒でも、答えられないことがあります。
学校で高成績を出すような子でも答えられないことがあります。
答えだけ直している場合は特に、「どうやって解いたの?」と聞きますが、同様に説明できません。
「わからないけれど、そうする(赤で答えを書く)ように教わったからやった」
その程度だと思います。書写です。
でも、勉強した気にはなります。
分かった気にもなります。
自分で、どこがわからないのか気付かないことが多いんですね。
わかっていないのにわかっていると嘘をついているわけではなく、それが勉強だと思っているのです。
だから、「勉強したのに、結果が出ない・・・」となるのです。
このような場合、私は
- わからないままで先に進めていることが原因
- 「わかる」というのは人に説明できるということ
を伝えます。
一度伝えたからといって、すぐに直るものではありません。
これも何度も何度も繰り返し・・・。
習慣となった勉強を修正するには、半年はかかります。
根気よく指導する必要があります。
解説を読んでも意外と理解できていない
ところで「いつもわからないところは解説を読んで理解している」という子もいるでしょう。
説明させると、あまり理解していないと気づくのですが、本当はわかっていないのに「そんなものだ」として覚えようとします。
例えば、時計の角度の問題で長い針が20分の間に動いた角度を求める場合、解説に「5分で30度動くので、30×4=120(度)」とあったとします。
ここで、「じゃあ何で5分で30度なの?」と聞いてみると、理解できている子は「60分で360度動くから、1分で6度動く。だから・・・」などと説明できるのですが、そうでない子は黙ってしまいます。
この「5分で30度」の部分に対して、「わかるわかる」と思っている子もいれば、「そんなものなんだ。覚えておこう」としてしまう子は、応用問題になるとはっきりと結果に表れます。
簡単な問題は解けても、応用問題が解けないと悩んでいる方の多くはこれに当てはまると考えます。
そして、高校生になった時に初めてその差が埋められないことに気付くのです。
まとめ
復習しても結果が出ない主な原因は、「答え合わせ」にあります。
たかが答え合わせと思われるかもしれませんが、わからないことについて「なぜ違うのか」「なぜその答えになるのか」を考える時間は、答え合わせをして、間違いを直しているときです。
ここがきちんとできていないと、いつまで経っても何度やってもわからないのです。
わからないところがどこかは、自分でもわからない子もいます。
そういう時は、どこがわかっていないのかを指摘してあげます。
勉強の癖や習慣を変えるには時間がかかるので、繰り返し何度も「なぜそうなるの?」と聞いてあげることが大切です。