岡山朝日高校 学力検査自校作成問題【数学】平成29年度(2017年度)入試 大問5 解説
【岡山県立岡山朝日高等学校過去問解説シリーズ】
今回は、2017年(平成29年)岡山朝日高校入試の数学大問5の解説です。
問題は岡山県立岡山朝日高等学校公式HPからダウンロードしてください。
あくまで【解説】なので、解答ではありません。(単位はつけましょう。)
どのような思考・手順で解けばよいのかに重点を置いています。
まずは時間を測りながら、自力で解いてみて、その後に読むようにしてください。
途中式や計算、証明問題などで簡単なところは省略している場合があります。
記述問題の解答は、岡山県立岡山朝日高等学校公式HPにある解答例を参考にしてください。
問題の難易度を★の数で表しています。★1~2個の問題は必ず解けるように。
目安時間以内に解ければ、制限時間45分以内に完答できるでしょう。
※スマートフォンでご覧になると、数式が文字化けしている場合があります。その際は、最下部にて「モバイルバージョンを終了」すると正常に見ることができます。
大問5 動点【目安時間:15分】
動点に関する問題です。
ある程度パターン化しているので、理解できている(動点の問題が解ける)人にとっては難しくなかったでしょう。
②➂で場合分けがきちんとできるかどうかが大切です。
①★速さ、面積【目安時間:2分】
(ア)
点Qが原点Oから点Cに到達するまでの長さを求めます。
OAは直角三角形の斜辺と考えて、直角三角形の辺の比【3:4:5】を利用します。
OA=5
BC=OAより点Qが原点Oから点Cに到達するまでの長さは
5+1+5=11
よって、
11÷$\frac{11}{2}$=2 ・・・(答)
(イ)
$t=1$のとき、△OPQの底辺OPは3、高さは比を使って$2×\frac{3}{5}=\frac{6}{5}$
よって
$\frac{1}{2}×3×\frac{6}{5}=\frac{9}{5}$ ・・・(答)
②★★★面積【目安時間:6分】
$t$の範囲によって、面積の求め方が変わります。
・点Pが出発してから3秒後まではOP=3tとなり、3秒を超えるとOP=3となります。
・点Qは出発してから$\frac{5}{2}$秒後に点Aに到達し、3秒後に点B、$\frac{11}{2}$秒後に点Cに到達します。
これより、点P,Qが原点Oを出発してから
(1)点Qが点Aに到達するまで
(2)点Pが点Cに、点Qが点Bに到達するまで
(3)点Qが点Cに到達するまで(点Pは点Cで止まったまま)
の3つに場合分けできることがわかります。
(1)$0<t≦\frac{5}{2}$のとき
$S=3t×\frac{3}{5}×2t×\frac{1}{2}$
$=\frac{9}{5}t^2$ ・・・(答)
(2)$\frac{5}{2}<t≦3$のとき
$S=3t×3×\frac{1}{2}$
$=\frac{9}{2}t$ ・・・(答)
(3)$3≦t<\frac{11}{2}$のとき
$S=9×\frac{3}{5}×(11-2t)×\frac{1}{2}$
$=\frac{27}{10}(11-2t)$ ・・・(答)
特に(3)のQCの長さの求め方は理解しておく必要があります。
➂★★★条件を満たす$t$の値【目安時間:5分】
②の式を利用して、$t$の値を求めます。
全て答えになるとは限りません。
それぞれ$t$の範囲内かどうかを確かめる必要があります。
(1)$0<t≦\frac{5}{2}$のとき
$\frac{9}{5}t^2=9$
$t=±\sqrt{ 5 }$
$0<t≦\frac{5}{2}$より$t=\sqrt{ 5 }$
(2)$\frac{5}{2}<t≦3$のとき
$\frac{9}{2}t=9$
$t=2$
これは$\frac{5}{2}<t≦3$に適さない。
(3)$3≦t<\frac{11}{2}$のとき
$\frac{27}{10}(11-2t)=9$
$t=\frac{23}{6}$
これは$3≦t<\frac{11}{2}$を満たす。
(1)~(3)より
$t=\sqrt{ 5 },\frac{23}{6}$ ・・・(答)
以上、2017年度(平成29年度)岡山朝日高校入試の数学大問5の解説でした。
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