【岡山朝日高校過去問解説シリーズ】
今回は、2017年(平成29年)岡山朝日高校入試の数学大問4の解説です。
問題は岡山朝日高校公式HPからダウンロードしてください。
あくまで【解説】なので、解答ではありません。(単位はつけましょう。)
どのような思考・手順で解けばよいのかに重点を置いています。
まずは時間を測りながら、自力で解いてみて、その後に読むようにしてください。
途中式や計算、証明問題などで簡単なところは省略している場合があります。
記述問題の解答は、岡山朝日高校公式HPにある解答例を参考にしてください。
問題の難易度を★の数で表しています。★1~2個の問題は必ず解けるように。
目安時間以内に解ければ、制限時間45分以内に完答できるでしょう。
※スマートフォンでご覧になると、数式が文字化けしている場合があります。その際は、最下部にて「モバイルバージョンを終了」すると正常に見ることができます。
大問4 平面図形【目安時間:13分】
①★円周角の定理【目安時間:2分】
【1】1つの弧に対する円周角の大きさは、その弧に対する中心角の大きさの半分である。
【2】同じ弧に対する円周角の大きさは等しい。
(ア)円周角の定理①より
∠BAC=$\frac{1}{2}$∠BDC=45° ・・・(答)
(イ)円周角の定理①より
∠ADC=2∠ABC=60°
AD=CDより△ADCは正三角形
よってAC=$\sqrt{ 2 }$ ・・・(答)
②★相似の証明【目安時間:3分】
【1】3組の辺の比がすべて等しい。
【2】2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい。
【3】2組の角がそれぞれ等しい。
三角形の相似条件では【3】が最も多く使われています。
△ABCと△EACにおいて
∠ACB=∠ECA(共通)であることはすぐにわかります。
あとはもう一つ角が等しいことが言えればOK。
∠EAC=∠BAC-∠BAE=45°-15°=30°
よって、∠ABC=∠EAC
これで相似条件【3】が使えますね。
➂★★★面積など【目安時間:7分】
計算等にやや時間がかかる問題です。(特に(イ))
(ア)
∠ABD=∠CBD-∠ABC=45°-30°=15°
∠ABD=∠BAEで錯角の関係より
DB//AEということがわかります。
したがって、AE⊥DC
AEとDCの交点をHとすると、△AHCは直角三角形で、
直角三角形の辺の比は【1:2:$\sqrt{ 3 }$】になります。
よって、CH=$\frac{\sqrt{ 2 }}{2}$
$\frac{\sqrt{ 2 }}{2}$=$\frac{1}{\sqrt{ 2 }}$とした方が計算はしやすいでしょう。
△CEHは直角二等辺三角形であるから、
CE=$\frac{1}{\sqrt{ 2 }}×\sqrt{ 2 }$=1 ・・・(答)
(イ)
△ABE=$\frac{1}{2}$×AE×DH
で求められます。
DH=$\frac{1}{\sqrt{ 2 }}$
AE=AH+HE=$\frac{\sqrt{ 6 }}{2}+\frac{\sqrt{ 2 }}{2}$=$\frac{\sqrt{ 6 }+\sqrt{ 2 }}{2}$
よって、△ABEの面積は、
$\frac{1}{2}$×$\frac{\sqrt{ 6 }+\sqrt{ 2 }}{2}$×$\frac{1}{\sqrt{ 2 }}$
=$\frac{\sqrt{ 3 }+1}{4}$ ・・・(答)
計算の工夫がないと時間がかかると思います。
平方根でも約分ができるようにしておきましょう。
(ウ)
どうやって求めたらよいかわからない人もいるかもしれません。
回転してできる図形がイメージできたかどうかがポイントです。
回転すると円になるのはわかっていると思います。
辺AEを点Cを中心に回転させると、半径がCHの円ができます。
半径がBCの円の面積から半径がCHの円の面積を引けば求められます。
点EはBCの中点であるから(中点連結定理、あるいはAEがDCの垂直二等分線より)
BC=2
よって、
$2^2π-(\frac{1}{\sqrt{ 2 }})^2π=\frac{7}{2}π$ ・・・(答)
以上、2017年度(平成29年度)岡山朝日高校入試の数学大問4の解説でした。
過去問解説記事一覧はこちら↓
[sitecard subtitle=合わせて読みたい url=https://sunrise-okayama.com/asahi-kakomon target=]