塾の宿題に追われて、学校の宿題ができないということはありませんか?
一般に、進学塾の場合、毎週恐ろしい量の宿題が出ます。
私が通っていた塾なんかは、当時はわかりませんでしたが、今から思うと、特に多かったですね。
学校の授業では習っていない問題を「やってきて!」なんてことは当たり前、家庭学習のほとんどが「宿題をこなす時間」になっているほど。
そんな状況の中、トップレベルをキープするとなれば、宿題の内容までをマスターして、確認テストで高得点を狙うわけですから、学校の宿題なんてやる時間ないよ~!というわけですね。
特に、周りの同級生が、学力下位層の場合、「みんなは学校の宿題だけでいいのに、どうして自分だけ・・・」という疑問が渦巻きます。
小学生は、特にそうですね。
まず、親の役目は、混乱している子供を安心させてやること。
「できないならしなくていいよ」なんて言うことではありませんよ!
ましてや「そんなに多いなら塾の宿題を無くしてもらうように、ママから言っておくから!」なんて言ってしまえば、「なあんだ、やらなくてもいいんだ。じゃあ、やらない!」となるのは必至です。
「安心させる」とは、「何をやるかの方針を決める」こと。
別の言い方をすれば、「優先順位を決める」ということです。
例えば「宿題は、塾の勉強を最優先!」というのはどうですか?
学校の宿題も、塾の宿題もある中で、塾を最優先するとの方針を示すことで、少しは安心できるはず。
でも、「これって、学校の宿題はしなくていいということなの?それとも後でやらされるのかな?」なんて不安を同時に抱くことになります。
そこで、さらにより細かく優先順位を決める必要があるわけです。
「塾の勉強では、算数を最優先。学校の宿題は平日5時から6時までとりかかる。」
学校の宿題をどうするのかを提示することで、さらに安心するでしょう。
宿題は5時から6時までやればいいんだ。
でも、算数以外の科目はどうなるの?
なんてことも考えるでしょうから、さらに細かい方針を提示してやります。
「算数は宿題を完璧にする。理科と社会は決めた問題だけ。国語は漢字だけ」
ここで気をつけるポイントは、お子さんに「これなら、やれそう」と感じさせること。
算数は、塾の宿題を完璧にするまでやるわけですから、相当大変そう。
でも、その分他の教科は、絞った内容だけでいいみたい。
だったら、できるだろう。
そして、学校の宿題は5時から6時までにやればいいんだな。
と言った具合に、優先順位を明確に示してやることで子供を安心させるのです。
先の目標として、受験がある以上、現実問題として、塾の勉強が優先順位の上位にきます。
例えば、夏休みの宿題でも、学校の宿題は、子供の処理能力を試す意味もあり、1~2日で一気に片付ける家庭が多いようです。
いやいや、自由研究こそが本当の勉強、これは譲れないとか、日記を毎日書くことは、国語力に役に立つなんて思う人もいるでしょう。
私も以前は同じ考えでした。
全てを完璧にしたいと思うのはいいですが、やらされる子供はたまったものではありません。
さあ、学校の宿題、お宅の優先順位は、果たして何位でしょうか?