優先順位を決める:学習習慣を身につけるために

優先順位を決める

塾の宿題に追われて、学校の宿題が手につかない、そんな経験はありませんか?

一般に、進学塾に通う子どもたちは、週ごとに膨大な量の宿題が課されることがよくあります。

特に受験対策が強化される時期には、その負担が増し、子どもたちや親にとって頭を悩ませる問題になることも多いです。

私が通っていた塾も、今思い返せば宿題の量が非常に多かったと感じます。

当時は当たり前のように、学校の授業でまだ習っていない内容の問題をこなさなければならず、家庭学習のほとんどの時間が「塾の宿題をこなす時間」に費やされていました。

そんな状況の中、トップレベルをキープするとなれば、宿題の内容までをマスターして、確認テストで高得点を狙うわけですから、学校の宿題なんてやる時間ないよ~!というわけですね。

目次

学力差による不安

特に、周囲の友だちが学校の宿題だけで十分だと感じる場合、自分だけが大量の塾の宿題に追われる状況は、子どもにとって大きなストレスとなることがあります。

小学生の場合、その影響はより顕著です。

「なぜ自分だけがこんなに多くの宿題をしなければならないのか」という疑問や不満が募り、モチベーションの低下につながることも考えられます。

ここで重要なのは、親が子どもの不安を取り除き、安心させることです。

しかし、「できないならやらなくてもいいよ」といった言葉をかけるだけでは、問題の解決にはなりません。

また、「そんなに塾の宿題が多すぎるなら、無くしてもらえるように、ママから先生にお願いしてみるね!」などと伝えてしまうと、子どもは「なあんだ、やらなくてもいいんだ。じゃあ、やらない!」と思ってしまい、学習習慣を崩してしまう恐れがあります。

優先順位を明確にする

では、どのようにして子どもを安心させ、学習に取り組ませるべきなのでしょうか。

それは「何を優先するか」という方針を明確に示すことです。

いわば、「優先順位を決める」ことが安心感を与える手段となるのです。

例えば、「宿題は、塾の勉強を最優先する」という方針を掲げるのはどうでしょうか。

塾の宿題と学校の宿題の両方を抱えた状態で、まずは塾の勉強に重点を置く方針を示すことで、子どもは少しでも気持ちが楽になるはずです。

しかし、この段階ではまだ不安が残るかもしれません。

「じゃあ、学校の宿題はどうするの?しなくていいということなの?それとも後でやらされるのかな?」という疑問が生まれることは避けられません。

そこで、次のステップとして、さらに具体的な優先順位を細かく設定していく必要があります。

科目ごとの優先順位と時間配分

「塾の勉強では、算数を最優先する」

「学校の宿題は平日の5時から6時までやる」

といった具合に、具体的な時間配分や科目の優先順位を示すと、子どもは一層安心できるでしょう。

学校の宿題もまったく手をつけないわけではなく、決められた時間内で取り組むという方針を示すことで、子どもは「やればいい時間が決まっている」と理解し、計画的に動けるようになります。

「宿題は5時から6時までやればいいんだ。でも、算数以外の科目はどうなるの?」

なんてことも考えるでしょうから、さらに、科目ごとの優先順位も細かく設定するとよいでしょう。

「算数は宿題を完璧にやる。理科と社会は決められた問題だけに取り組む。国語は漢字だけをやる」といった具合に、子どもが「これならできそう」と感じるバランスを見つけることが大切です。

算数は、塾の宿題を完璧に仕上げるために時間をかける一方で、他の教科は内容を絞って取り組むことで、全体の負担を軽減できます。

親としての役割

親が子どもに示すべき方針は、子ども自身が「これならできる」と感じられるような、現実的で実行可能なものであることがポイントです。

特に、算数などの重要科目に力を入れる一方で、他の科目については優先順位を下げることで、子どもが無理なく学習に取り組むことができるようになります。

あれもこれもさせないといけないと考えて、子どもにとって実行不可能な計画を提案しても十分な効果は得られません。

親としては、現実的なゴールを設定し、子どもが達成感を感じられるようサポートすることが求められます。

夏休みの宿題を例に考える

例えば、夏休みの宿題でも、学校の宿題は多くの家庭で1~2日で一気に片付けることが推奨されています。

これは、学校の宿題を早めに終わらせることで、塾の勉強や自由研究などに集中する時間を確保するためです。

もちろん、「自由研究こそ本当の勉強だから、これだけは丁寧に取り組ませたい」と考える親や、「日記を毎日書くことが国語力の向上につながる」と思う親もいるでしょう。

以前の私も同じ考えを持っていました。

しかし、すべてを完璧にやらせようとすると、子どもにとっては大きな負担となり、学習への意欲が低下してしまう可能性があります。

結論:優先順位を意識した学習サポート

最終的に、学校の宿題の優先順位は各家庭で異なるでしょうが、現実的な目標を設定し、優先順位を明確にすることが、子どもが無理なく学習に取り組むための鍵となります。

受験という大きな目標がある以上、塾の勉強が優先されるのは避けられない現実ですが、その中でいかにバランスを取って学習を進めるかが重要です。

子どもの学びについて真剣に考える親御さん限定の説明会です。

LINEにて、保護者セミナーやイベント情報、ブログ更新などをお知らせします。

友だち追加
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次