岡山朝日高校受験専門進学塾サンライズ塾長です。
私がよく思うこと。
子どもの思考・行動を変えるには、まず自分の思考・行動を変えていくことから!
変わらないことを子どものせいにするのは簡単です。
それをどうやって変えていくのか。
それは、「子どもに〇〇させる」のではなく、「〇〇できるように促す」ことです。
決めるのは子ども自身です。
決められるように促すのはOK。
子どもは親や先生をよく見ています。
思考や行動が変わってくると、声のかけ方や態度が変わるので、それが子どもに伝わるんですね。
自分が変わることで相手も変わるとわかったのは、ある経験をしたことがきっかけでした。
私が大学生の頃の話ですが、一番人気のない研究室があったんですね。
一番の理由は、拘束時間が長いことだったと思います。
私はその研究室に配属になりましたが、案の定、月曜~土曜まで朝9:00~夜9:00くらいまでの拘束時間だったと思います。
しかも、特に学生に厳しい先生(当時は助手)の下で、研究をすることになりました。
決して優秀ではない私は、毎日のように叱られていました・・・。
休憩時間には、同級生と愚痴を言い合い、本当に毎日が地獄でしたね。
1、2ヶ月ほど経った頃、バイト先の塾の塾長に自分の研究室について愚痴をこぼしたことがありました。
するとその塾長は、
「なるほど。で?お前はこれからもそうやってずっと愚痴を言い続けて過ごすの?そうしたら何かが良くなるの?」
「???いや、何も変わらないと思います。」
「そうだよね。だったら、変わるように行動したらいいんじゃないの?」
「いや、でもあの先生は何をしたって変わりませんよ。」
「でも、今のままだったら、言われっぱなしで悔しいだろ?」
「はい」
「それなら、相手が求める内容以上のことをやって、相手を見返してやればいいじゃない。どうだ!俺はこれだけやったぞ!って」
「はあ・・・」
「そうすると、相手も徐々に態度が変わってくるぞ。納得できなくても、まずはやってみろ。そのうちわかるから。」
それまでは、やる気もなくダラダラと取り組んでいた実験でしたが、次の日から自分なりに考えて、1日当たりの実験回数を増やすなど、まずは行動を変えてみることにしました。
「報・連・相」は必須だったので、実験が進むたびに先生に伝えていましたが、初めは無愛想に「あ、そう」とだけだったのが、「じゃあ次はこれやって。」「ん?そんな結果になった?」と言うことが変わっていき、そのうち私に対して笑顔が出るようになったのです。
他の学生の2倍も3倍もやっていたので、明らかに研究室では浮いていましたね(笑)
あれだけやる気のなかった研究も、やっているうちに楽しくなってきて、先生と会話することも苦ではなくなってきていました。
更には、共同研究していた大学院生の先輩の進み具合が遅いということで、「よし、じゃあ先輩と代わって君がやりなさい」となることもあったり、「もう一つ研究をやってみないか?」と言われるまでになりました。
一番嫌いなダメ学生(と思われていた)私が、最も期待される立場になったということは、自信にもつながりました。
そして、自分の気持ちが変わってきたのもありますが、相手の態度も明らかに変わったというのがその時よくわかりました。
研究に非常に熱心な方で、研究で成果を出すために、自分だけでなく周りにも厳しかったんだと思います。
研究にあまり熱心に取り組まない学生に、憤りを感じていたところもあったのかもしれません。
その先生は今では、某国立大学の教授に就任され、新聞に載るほどの画期的な研究成果を出されています(陰ながら応援しています)。
考えを変えてくださいとまでは言いません。
でも、子どもが言うことを聞かないと悩んでいる時には、試してみると変わることが多いですよ。