トップ校を目指す子と平均層の子のそれぞれの思考パターン

 

トップ校を目指す子と平均層の子のそれぞれの思考パターン

受験が終わって、お子さんもご家族も一段落。

この時期、一息つきたい気持ちはよく分かりますが、ここで気を緩めすぎてしまうと、思わぬ落とし穴が待っているかもしれません。

子どもたちがこれからも伸び続けるための心構えについて、ポイントを4つにまとめました。

平均層の子の思考パターン1

「頑張って合格したから、春休みくらいゆっくり休ませて!」

そう思うのは自然なことです。

しかし、いくらトップ校に合格しても、全員がその先の難関大学に進学できるわけではありません。

合格したとたんに気が緩み、中高一貫校なら高校受験もないために遊んでしまって成績が落ちるというケースはよく耳にします。

入学後もトップクラスでいくか、平均レベル止まりか。

中学の早い段階で人生の分かれ目になるポイントがあります。

その一つが春休み。

1学期から良いスタートができる子というのは、合格を勝ち取った後の春休み中も、ある程度は勉強習慣を継続しています。

一方、合格だけを目標にしてきた子は「燃え尽き症候群」のような状態になってしまう傾向にあります。

受験生になって、休日や睡眠時間を減らして勉強してきただけに「しばらく、休ませてほしい」と合格した途端にやる気が落ちて、極端に勉強時間が減少してしまう。

それが授業が始まってからも続き、後れをとってしまいます。

入試直後は同じレベルだったのに、わずか3か月ほどでトップクラスと平均層に枝分かれしてしまうのです。

更に、成績が急落する子は、「入学まで何もしなかった」と答える割合が高いです。

良いスタートを切るためには、春休みも適度に勉強の習慣を続けることが大切です。

全員がトップ校に進めるわけではないため、この時期の取り組み方が将来の大きな差となります。

平均層の子の思考パターン2

「みんなできる子ばかりだから、順位が悪くても仕方がない」

入学後の最初の定期考査は、新しい環境での自分の立ち位置を知る大事な機会です。

そのテストで良い成績を取れれば自信につながります。

逆に、順位が下の方になると、はい上がるのに苦労します。

同級生には成績の良い子がたくさんいて、それに圧倒されて「順位が悪くても仕方ない」と思ってしまうと、成績は落ちる一方です。

コンフォートゾーンという言葉がありますが、子どもには自分の居心地の良い順位というのがあるのです。

学年で1位でなくても、20番以内には入っていたいとか、平均よりは少し上くらいとか・・・。

最初のテスト結果が良ければ、子どもは自尊心を持つことができ、自然と自分のポジションを高いレベルに設定するようになります。

もちろん、順位が後ろの方でも、「これでいいや」と思う子と、「これではまずいから頑張ろう」と思える子とでは、その後の成績が変わってくるのは当然です。

ただし初めが良いからといって、その後もよくなるとはいかない場合もあります。

中高一貫校出身の学生のほとんどが、中学時代にスランプがあるそうです。

そして、最も多い時期が中2の時。

高校受験がなく、目標も見失いがちで、どうしても中だるみしてしまうからだそうです。

平均層の子の思考パターン3

「部活が忙しい・・・。受験はまだ先だから今は勉強できなくてもいいかな」

中学になると部活も本格化して、勉強時間が不足することも出てきます。

ここで踏ん張れるかどうかもトップ層と平均層の分かれ目です。

平均層の子は「受験もまだだし、とりあえず勉強ができなくてもいいか」と、ずるずる勉強時間が減ります。

部活で疲れて寝てしまう等、計画通りにいかない時でも、1日数時間でもいいから地道にやっていく子は、優秀なビジネスパーソンのようにPDCAをしっかり実行しています。

でも実際は、できない子が大多数でしょう。

なぜなら、それまで管理型、一斉指導型の塾の勉強スタイルが染み込んでいるからだからです。

多くの塾は、試験に出そうな要点をまとめた資料や対策問題を次々に子どもに渡します。

その親切すぎるサービスがアダとなり、子どもは常に受け身で、やらされることに慣れてしまっているのです。

そうやって、塾の「合格への方程式」に乗せられてきたわけですが、難関大学を目指す段階になってもその姿勢のままでは伸びしろは小さいです。

当たり前のことですが、コツコツと勉強を続けることが大切です。

平均層の子の思考パターン4

「受験テクニックさえ学べば乗り切れる」

同じ学校に合格したのだからそれほど学力に差がない、と考えるのは早計です。

例えば、国語。

中学受験あるいは高校受験では国語の実力がいまひとつでも合格する子が案外多いです。

なぜなら、記述式より選択式の解答のほうが多いからです。

漢字やことわざ、文法などの問題は反復練習しているので正解できるし、選択問題も、塾直伝の受験テクニックで、ある程度絞り込むことができます。

つまり、問題文をよく読解できていなくても正解できるのです。

しかし、中学や高校では記述式問題が増え、出題文もより難解になります。

単なるテクニックでは正解できなくなるのです。

受験テクニックさえ学べば大学受験も乗り切れるなんて甘い考えでは、トップ校には行けないでしょう。

地道に論理的な思考を養成できた子が最終的には伸びるのです。

そしてそれは、算数・数学でも似たようなことが言えます。

二番手校や中堅校の算数・数学問題は、塾で教わるパターン演習をやっていれば、ほとんど解けてしまいます。

基礎演習問題をいくつも解いていれば、深く思考しなくてもパターンで正解できます。

しかし、そこが落とし穴なのです。

「なぜ、そうなるのか」という仕組みをきちんと理解していないと、少しひねった問題に出合うと苦戦してしまいます。

それでも、受験に向けての準備は、ギリギリになって始めますか?

ここまでのお話を読んでから、今のままではまずいと思われた方は、まだチャンスがあります。

すぐにお子さんと話をして、行動に移してください。

周りの多くの子どもたちは、この4つのパターンに当てはまることでしょう。

急にたくさんの勉強を始める必要はありません。

1日1日コツコツ勉強を始める習慣作りからスタートしましょう。

お子さんのスタートをしっかりとサポートしてあげることがこれからの学びの成功への鍵となります。

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