大学入学共通テスト数学を高1・高2が挑戦!結果から見えた学力の真実

大学入学共通テストの数学が「難化」と話題になっています。2022年に発表された平均点(中間集計)によると、数学ⅠAの平均点はわずか40.25点。この状況で、高校1年生と2年生がどれだけ解けるのか、実際にチャレンジしてみました。結果は驚きと学びにあふれるものでした。この結果を通して見えた、学力向上に必要な要素を深掘りしていきます。
大学入学共通テストの数学ⅠA、どれほど難しいのか?

2022年の大学入学共通テストで話題となったのが、数学ⅠAの難化です。大学入試センターが発表した平均点(中間集計)はわずか40.25点で、受験者全体の約半数が得点率5割を下回ったと考えられます。この結果から、多くの受験生が試験中に手を止めざるを得なかったことがうかがえます。
なぜこれほど難しかったのか?その理由として挙げられるのが、以下のようなポイントです:
- 問題量の多さと制限時間の厳しさ
大学入学共通テストの数学ⅠAは、1問あたりの解答に要する時間が増加しています。今年の問題では、長い文章や複雑な条件を含む問題が多く見られ、速く正確に解く力が求められました。結果として、解き終わらない受験生も少なくなかったようです。 - 応用力を問う出題形式
公式や定型的な解法だけでは対応できない、思考力や発想力を要する問題が増加しました。たとえば、与えられた条件をグラフや表に落とし込んで考察する力や、条件の組み合わせを論理的に判断する力が必要とされました。 - 基礎知識だけでは通用しない問題構成
今年は基礎的な計算問題だけでなく、複数の知識を組み合わせた高度な問題が多く出題されました。たとえば、図形と確率の融合問題や、場合の数を用いた推論問題など、教科書の例題だけでは対応できないケースが目立ちました。
これらの点から、数学ⅠAは単に「覚える」だけでは太刀打ちできない試験であることが分かります。考え抜く力や問題を取捨選択する力が、合否の分かれ目となったと言えるでしょう。
次に、高校1年生と2年生がこのテストに挑戦した結果を見てみましょう。成績上位者とそうでない人の違いから、さらに深掘りしていきます。
高1・高2生の挑戦結果と岡山朝日高校生の実力

今回、実験的に大学入学共通テストの数学ⅠAに挑戦したのは、高校1年生と2年生の塾生たちです。このテストは通常、高校3年生や浪人生が取り組むものですが、早い段階で挑戦することで、自分の学力レベルを客観的に知る良い機会になります。
高1・高2生の結果はどうだった?
結果は、生徒たちの学力差を明確に映し出すものでした。特に数学ⅠAの平均点が40.25点という背景もあり、高1・高2の生徒にとっては決して易しい挑戦ではありませんでした。結果の概要は以下の通りです:
- 最高点:92点
圧倒的な成績を出したのは、岡山朝日高校のトップレベルの成績を誇る生徒です。難化した問題にもしっかり対応し、持ち前の計算力と読解力を発揮しました。 - 最低点:30点台
高校1年生の生徒でした。まだ数学の学習範囲が十分に進んでいないため、未習範囲が多く苦戦したようです。それでも大学受験生の成績に僅かに及ばない程度までは得点できています。 - 平均点:60点前後
塾生全体では、テストの平均点を上回る結果となりました。これは、基礎的な計算力がある程度身についていることを示していますが、応用問題への対応力が課題として浮き彫りになりました。
岡山朝日高校生の強さの秘密
今回の結果で注目すべきは、岡山朝日高校生の成績です。トップレベルの生徒たちは、難化した問題でもしっかりと高得点を獲得していました。これには以下のような理由が考えられます:
- 基礎が徹底されている
小学生・中学生の頃から計算力や公式の理解が徹底的に鍛えられているため、基礎的な問題でつまずくことがほとんどありません。 - 応用力の高さ
複雑な条件や長文問題に対しても、的確に条件を読み解き、必要な情報を整理する力が備わっています。特に数学ⅠAでは、問題を分解して論理的に考えるスキルが求められるため、この力が大きなアドバンテージとなっています。 - 問題を解き切る精神力
制限時間内に集中力を切らさず、最後まで解き切る粘り強さが結果に表れています。これは日頃からの演習量と、試験への慣れが支えていると考えられます。
まだ課題もある
一方で、今回の結果から見えた課題もあります。特に高1・高2の段階では、読解力の不足が多くの生徒に共通する弱点でした。数学ⅠAでは、問題文の条件を正確に読み取らなければ正答にたどり着けないため、読解力を鍛える必要があります。
また、試験全体の戦略を立てる力も今後の成長ポイントです。解ける問題から優先して解く、時間配分を工夫するなど、試験テクニックを磨くことも重要です。
次は、高得点者が持つ共通点をさらに深掘りし、成績を伸ばすために必要な力についてお伝えします。
高得点者が持つ共通点とは?

大学入学共通テスト数学ⅠAで高得点を取る生徒には、いくつかの共通点が見られます。これらの要素は、特別な才能ではなく、日々の学習や習慣から培われたものが多いのが特徴です。ここでは、高得点者が持つ3つの共通点を紹介します。
1. 基礎力が圧倒的に強い
高得点者の最大の強みは、計算力や公式の理解といった基礎力がしっかりと身についている点です。大学入学共通テストは応用問題が多いですが、その根底には必ず基礎知識が必要です。
たとえば、複雑な条件を含む場合の数や確率の問題も、基礎的な公式や考え方をスムーズに適用できる生徒ほど、ミスなく解答を進められます。日常的に教科書レベルの問題を正確に解き切る習慣が、この基礎力を作り上げています。
2. 読解力と情報整理能力
数学ⅠAでは、長い文章問題や複数の条件が絡み合った問題が頻出です。これらを解くには、問題文の意図を的確に把握し、必要な情報を抜き出して整理する読解力が欠かせません。
高得点者は、まず問題文を読み込んだうえで、与えられた条件をグラフや図に落とし込みます。この作業によって問題の全体像を理解し、計算や論理展開をスムーズに進められるのです。特に岡山朝日高校の生徒は、学校や塾でこうした読解力を鍛える訓練を日頃から重ねています。
3. ミスを最小限に抑える注意力
高得点者のもう一つの特徴は、ミスを極力減らす注意力です。数学では、どれだけ正しいアプローチを取っていても、計算ミスや問題文の読み間違いで失点してしまうことがあります。
高得点者は、以下のような方法で注意力を高めています:
- 問題を一度解いた直後に見直す習慣を徹底している。
- 試験前の模試や練習問題でタイムマネジメントを訓練している。
- 計算過程をメモやノートに残し、途中で確認できるようにしている。
このように、ミスを防ぐ力は一朝一夕で身につくものではありませんが、日々の意識で確実に改善していきます。
高得点者の共通点を活かして成績を伸ばすには?
高得点者の特徴は誰でも身につけられるものばかりです。そのため、次のような取り組みを意識すると、成績アップにつながります:
- 基礎問題を毎日解き、計算力を磨く
特に公式の使い方や計算過程を丁寧に練習することが重要です。 - 文章問題に慣れる練習をする
長文問題を解く際は、条件を抜き出して整理する癖をつけましょう。 - 見直しの習慣を徹底する
解答を一度で終わらせず、必ず見直してミスを防ぐ意識を持つことが大切です。
このような小さな積み重ねが、最終的に大きな成績向上につながります。次は、成績を伸ばすために必要な2つの力について具体的に解説します。
成績を伸ばすために必要な2つの力

成績を伸ばすために欠かせないのが、「基礎力」と「応用力」のバランスです。これら2つの力は互いに補完し合い、学力を確実に伸ばすための土台となります。ここでは、それぞれの力を鍛えるための具体的な方法を解説します。
1. 基礎力:土台をしっかり固める力
基礎力とは、教科書に載っている知識や基本的な問題を確実に理解し、使いこなせる力を指します。この力が不足していると、応用問題に挑戦しても途中で手が止まってしまい、問題を解き切ることができません。
基礎力を鍛えるために重要なのは以下の取り組みです:
- 反復練習で知識を定着させる
同じ種類の問題を何度も解くことで、公式や考え方が自然と身につきます。特に数学では、「計算練習を毎日5分」など、短時間でも良いので継続することが効果的です。 - 間違えた問題をそのままにしない
テストや練習問題で間違えた問題は、必ず解き直しましょう。間違えた理由を分析し、理解が浅かった部分を補強することが成績アップへの近道です。 - 「なぜ?」を意識する
公式や解法を覚えるだけでなく、なぜその方法で解けるのかを考えることが重要です。これにより、公式が忘れても自力で導き出せる力がつきます。
2. 応用力:未知の問題を解決する力
応用力とは、基礎力を活用しながら新しい問題や複雑な条件を解決する力です。特に大学入学共通テストのように、日常の勉強で見慣れない形式の問題では、この力が求められます。
応用力を鍛えるための具体的な方法は以下の通りです:
- 様々な形式の問題に触れる
応用力を伸ばすには、多種多様な問題に挑戦することが必要です。模試や参考書を活用して、難易度の高い問題や長文問題を積極的に解いてみましょう。 - 論理的に考える癖をつける
応用問題を解く際には、問題を分解し、どこに焦点を当てるべきかを見極める力が必要です。問題文をじっくり読んで、条件を整理するプロセスを意識しましょう。 - 時間配分の練習をする
応用問題では、時間内に解き切るスピードも重要です。模試や過去問を時間を計って解くことで、時間配分の感覚を身につけましょう。
基礎力と応用力のバランスが重要
基礎力がしっかりしていなければ応用力を発揮できませんし、応用力がなければ高得点を狙うことは難しくなります。つまり、両者をバランスよく鍛えることが成績を伸ばすカギです。
例えば、数学ⅠAでの問題を解く際、公式を使うだけでなく、応用的な条件をどう処理するかを考える必要があります。普段から基礎力を固めつつ、応用力を試す練習を繰り返すことで、このバランスを整えていきましょう。
これらの力を意識して日々の勉強に取り組めば、大学入学共通テストのような難関試験にも自信を持って臨めるようになります。最後に、具体的な勉強法や参考書の活用方法についてまとめます。