任せて、感謝する

 

自己肯定感と学力

自己肯定感という言葉はよく耳にすると思います。

自己肯定感が高いと、

・自主性、意欲的である。

・他者の意見を聞ける。

・問題解決能力が高い。

などといった特徴があります。

逆に、自己肯定感の低い人は、

・受動的、消極的、否定的である。

・ 他者の意見を聞けない。

・罪悪感を持ちやすい。

などといった傾向があり、

自己肯定感は学力にもある程度影響を与えることになります。

お手伝いは自己肯定感を高める

「自己肯定感の低さには、自分が役に立たないと感じる自己有用感の低さが関わっている」

内閣府は令和元年版『子供・若者白書』の中でこう分析しています。

今の子どもたちには、誰かの役に立つ機会が減っています。

両親ともに働く家庭が増え、親は仕事と家庭の両立に多忙を極め、

子どもたちもまた、習い事などでスケジュールが埋まった忙しい生活を送っています。

親に余裕がなくなっている現代では、子どもの出番は意識しないと作ることができません。

忙しい親には、子どもに手伝わせるより自分でやった方が早いことも多いです。

しかし、子どもにとってお手伝いは誰かの役に立つことのできる貴重な機会であり、

自己肯定感を高める大切な体験なのです。

子どもに任せる家事とは

子どもに任せることのできる家事はたくさんあります。

主な家事として掃除、洗濯、料理が浮かびますが、実は家事の約8割は「名もなき家事」と呼ばれているものです。

大和ハウス工業がまとめた「『名もなき家事』ランキング」を見れば、子どもでも十分に力を発揮できる仕事がたくさんあることがわかります。

  • 裏返しの衣類や丸まった靴下をひっくり返す。
  • 玄関で靴を下駄箱へ入れる。靴を揃える。
  • トイレットペーパーの補充や交換をする。
  • 服をクローゼットにかける。脱いだ服を回収して洗濯カゴへ入れる。
  • 食事の献立を考える。
  • 飲み終わったコップやペットボトルを片づける。洗う。
  • オモチャなどの片づけをする。
  • シャンプー・洗剤・ハンドソープなどの補充や詰め替えをする。
  • 資源ゴミの分別や仕分けをする。
  • お風呂や洗面台の排水溝に溜まった髪の毛を取り除く。お風呂や洗面台の掃除をする。

(上記のうち、お母さん以外の人がやっていることっていくつあるのでしょう??)

まさか・・・ゼロ!?

こうやってリストにしてみると、色々な名もなき家事が浮かんでくると思います。

書き出してみましょう。

・キッチンの換気扇カバーの付け替えや換気扇掃除

・ドラム式洗濯機の乾燥フィルターの掃除

・トイレの便器や周辺の掃除

・ベランダ掃除

・布団を干す。シーツを交換する。

・棚や時計、手すりなどの埃取り

・加湿器、空気洗浄機、浄水器、製氷機の洗浄(水の補充)

・取扱説明書や重要書類の整理

・カーテンの開け閉め、照明のON・OFF

・料理の配膳。箸を並べたり、テーブルを拭いたりなど。食べた後の食器片づけ。

(何だか「パパにやってもらいたいことリスト」に変わってきているような・・・)

これらのうちから、子どもに分担させるものを決めましょう。

ここで重要なのが、手伝いをさせる際に、親が手や口を出したり、誘導したりしてしまわないことです。

そうすると、子どもが達成感を味わえなくなります。

失敗したり、途中でくじけたりするのも必要な経験です。

気持ちを抑えて、思い切って全てを任せて子どもなりに試行錯誤する様子を見守りましょう。

子どもは自分で対処できるようになると、自分の能力に不安がなくなり、自信を持てるようになります。

自己肯定感が高まる声掛け

「よくできたね」と褒めるのではなく、

「ありがとう」「助かったよ」などと感謝の気持ちを述べると、

自分は人の役に立っているんだという自己有用感が高まります。

「~が得意なんだね」「~が好きなんだね」などと声掛けすることも、

子どもの自己肯定感は高まります。

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