色々試して、自分なりの勉強法を見つけよう!
親が子どもに聞かれる質問の一つに「なぜ勉強しないといけないのか?」というものがあります。
少し前までは、将来就きたい職業がはっきりしているなど具体的なビジョンを描けている子どもたちほど、自分で計画を立てて勉強し、良い成績を修めていたことから、早い段階でライフプランを描くことを私たちも推奨していました。
しかしながら、時代は目まぐるしく変化し、先のことは全く想像がつかない時代に突入しました。
リモートワークや働き方改革、大手企業の人事再編など、ここ数年は特にそれが顕著に感じられるようになっています。
大人たちさえ数年先のことを見通せないのに、子どもたちに将来のプランを立てるように仕向けるのは酷というものです。
そもそも子どもに将来の話をしても、経験が少ないのでイメージができません。
結果として話をしても全く響かないのです。
逆に言えば、目の前にあることはできますし、アドバイスすれば改善もできます。
だから、目の前にある課題に精一杯取り組むことを最優先に指導しています。
トライ&エラーを繰り返す中で、自分なりのやり方を見つけていけばいいのです。
広く浅く、よりも深堀りして理解を深める
失敗はしてもいいけれど、その原因を突き止めて同じ失敗を繰り返さない。
私が塾生によく言っている言葉です。
例えば、計算ミスが頻繁に起こるなら、その原因は必ずあります。
九九が正しく覚えられていないとか、文字が乱雑で筆算が誤っているなど、間違いの原因を明確にしないと、次も同じ箇所でつまずくでしょう。
テストを受けたら、答え合わせをして間違った原因を検証する。
これを徹底することが成績向上の第一歩です。
そして、勉強は広く浅くさらうよりも、一つずつ理解を深めていく方が結果的には効率的です。
教科書をさらっと読んで10ページ進んだとしても、出てきた言葉を何となく覚えているだけでは記憶が定着せず、テストが終わると忘れてしまうような浅い知識にしかなりません。
例えば社会科で、「鈴鹿市」という地名が出てきたとしたら、何県にあるとか産業や来歴まで調べてみましょう。
調べることで理解度は深まり、定着しやすくなります。
一つの設問があったら、「ぼくこんなことも知っているよ!」と率先して説明できるようになって欲しいですね。
現代っ子はすぐに答えを知りたがる傾向にありますが、欲するものをすぐに与えてしまう環境では深い勉強ができません。
一つの言葉、事柄の周りを掘ることで、初めて知識が得られるのです。
身に付けた学習能力が大人になって真価を発揮
大人になって、新しいことを始めようとしたときには必ず情報収集して戦略を練ることが大事になります。
つまり、子ども時代に身に付けた学習への向き合い方が活きてくるのです。
将来、まだ見ぬ職業に就くことになったとしても、自分なりの勉強法が確立できていれば、どんな分野でも生き抜いていけるでしょう。
勉強をするのはそんな将来の自分の為なのです。