ゲームやスマホが子どもの学習に与える影響について
世界保健機関(WHO)は、2019年5月に発表した国際疾病分類第11版で「ゲーム依存」を「病気」として認定しました。
その6年前、日本の医療機関が直談判という形で半ば強引に提言し、WHOが重い腰を上げ、『ゲームやネット依存は「病気」なのか』という調査に入ったのです。
そして、昨年、やっと依存症として「病気」認定されたとのことです。
頭ではもうやってはいけないとわかっていても、いつまでもゲームをやめられない人、それは「病気」だということです。
怖いですね。
ところで、私たちが持つ様々な感情や感覚の中で、「くすぐったい」がどうしてあるのか知っていますか?
(この疑問は、古代ギリシャの哲学者アリストテレスも考えたテーマです。)
それは、一人では生きてはいけない群れで暮らす生き物には共通する特徴です。
他の人と暮らしていくには、仲間になる必要がある。
そのためには、遊びながらという環境が一番。
しかも、触れ合って、くすぐったくて、だからおかしくなくても笑って。
「くすぐったい」はそのような一連のことを組み込んでいます。
つまり、人間を遊ばせ、楽しませるために、脳が用意した「仕掛け」という見解があるのです。
ゲームは、おもしろいのでしょう。
子どもたちの多くが魅きつけられていることから、わかります。
しかし、無機物(オンラインゲームは違うという人もいるかもしれませんが)と遊ぶより、友達と(ネットではなく)直に触れ合って遊ぶということが、子どもにとって社会性への準備であることは、「くすぐったい」という身体的現象の底にも潜んでいる真理なのです。
そして、スマホやコンピューターの画面の文字は止まっているように見えて、実は、電気的な処理でピクセルを高速で明滅させているので、たえず動いているのです。
生き物は「動くもの」に敏感という特徴があります。
だから、コンピューターやスマホゲームなどたえず動いているものに対峙しているときは、脳に不要な緊張を強いていることになります。
だから、疲れて集中できないのです。
子どもたちは、デジタル・ネイティブの世代です。
心配ないというかもしれませんが、生き物としての人間の特性はそう短期間で変わることはできないと思います。
こんな調査結果も出ています。
中学入学時にスマホを買い与えると脳の発達が小6で止まる…スマホを毎日使う子を3年間追った衝撃の結果
無制限にやるのではなく、ルールの上で楽しむのがよいと思います。