岡山朝日高校合格への道(1)国語編
岡山朝日高校合格を目指すあなたに向けて、入試傾向と対策について述べた、「岡山朝日高校合格への道」シリーズ。
岡山朝日高校は国語・数学・英語が独自問題であるが、まずは、それぞれの科目の傾向と対策について、述べていく。
第1回は国語から。
(1)岡山朝日入試傾向と対策について~国語編・ねらいと3つのポイント~
岡山朝日の国語のねらいは、『思考力や想像力を働かせて国語を正確に理解し、的確に表現する力をみるために、国語の基礎的・基本的事項を中心として幅広く出題』である。
全体的に、記述問題が多く、字数制限があるものから、ないものまで、受験生にとっては難しいように思うだろうが、
- 正確に読み取れているか。
- 基礎的な力を十分に持っているか。
この2点が中心である。
では、どのような対策をすれば、合格点が狙えるのか、3つのポイントに分けた。
- ことば
- 文法
- 表現
それぞれ、具体的にどのような対策をするかを説明する。
(2)入試傾向と対策について~国語編・ことば~
1つ目の「ことば」について対策方法を説明しよう。
「言葉は世界を認識する仕方であり、道具である。」
語彙を増やそう
あなたは、言葉の違いを説明できるだろうか?
例えば、「甘い」と「美味しい」、「楽しい」と「充実感がある」、「普通」と「一般」、・・・
説明ができない人は、語彙力強化のための参考書・問題集から始めよう。
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漢字の訓読み、送り仮名の付け方、篇の意味を知ろう
「漢字を覚えましょう」ではない。
漢字を記号の暗記と考えず、漢字の意味を理解してほしい。
音読みは知っているけれど、訓読みは知らないと言う人は、意外といる。
訓読みと漢字の意味とはリンクしている。
訓読みを覚えると、漢字の意味が出やすくなるのだ。
意味を覚える際に、篇の意味も考えてほしい。
例えば、「氵(さんずい)」がつく漢字は、水に関係がある。
漢字を個々に覚えるのは大変だが、それぞれの漢字の意味から、繋がりを知り、関連付けて理解することで、効率が良くなる。
辞書がひけるように
普段何気なく使っている言葉の意味は、正しく使えているだろうか?
間違った意味で使っているのに、それに気付かず、選択肢を誤ってしまう子が多い。
普段から、辞書をひく習慣をつけよう。
国文法で、動詞、形容詞、形容動詞、助動詞の活用を学習するが、辞書には終止形で出ている。
他の活用も合わせて調べるように。
漢字は、入試では必ず、「楷書で書きなさい。」と指定されている。
それでも楷書で書かない人がいるそうだ。
例えば、糸篇を4画で書く人。
続けて書くとそうなる。
これは岡山朝日では減点の対象となる。
画数は、見た目では分からない場合がある。
よく確認をしてほしい。
きちんとした字を書く
字が読めないほど雑に書く人がいる。
特に
- 「ゆ」と「れ」
- 「い」と「ひ」
- 「ツ」と「シ」
- 「ン」と「ソ」
などは明瞭に書けるようにしよう。
岡山朝日の場合、相手に読めなければ、それだけで減点される。
(3)入試傾向と対策について~国語編・文法~
国語のポイント2つ目の文法について。
「他者の言葉(=言いたい考えや思い)をことばのきまりに即して捉える。」
文法といっても、動詞の活用を覚えるといったことではない。
日本語を理解する上で必要な文法を、しっかりと使いこなせるか、ということだ。
そして、それが読解力につながる。
読解力というと、もともと身に備わったもので、伸ばすことができないと思っていないだろうか?
国語のルールに沿って、読み解けば、読めるようになるので、頑張ってほしい。
国語の論説文中には、筆者の言いたいこと(意見・主張・中心文)や、解説(例時や言い換えや説明)や、理由がある
それぞれを見分ける練習をしよう。
具体的には、傍線を引くなどして、それぞれに分ける練習をする。
見分けるポイントなどは、先生に聞くなどしよう。
「そのために」、「~は」、「~も」、係り受け、指示語、つなぎの言葉(特に逆接)に注意しよう
サンライズでは、これらの言葉にはチェックを入れるように指導している。
ここでは全てを説明しないが、例えば、逆接の前と後ではどちらが筆者の言いたいことか。
例:A君の意見も良いと思ったが、B君の意見が良いと思う。
これは、「A君の意見が良い」ということよりも、「B君の意見が良い」ということの方が言いたいことになる。
このように、カギとなる言葉を見つけることで、文を正確にとらえることに繋がるのだ。
本文だけでなく、選択肢の読み取りでも同じことが言える。
本文の中に出てくる熟語などの同義語、対立語を知らないと解けない場合がある
上で紹介した、語彙力強化の問題集を利用したり、本文中に出てくる言葉の同義語・対義語を調べてみよう。
類語事典や対義語(反対語)事典があると調べやすいだろう。
各段落の、全体構成上での意味をつかもう
先ほど、筆者の言いたいこと=中心文に傍線を引くと述べたが、各段落ごとの中心文と各段落の冒頭のことばに着目して、段落相互の関係を考えよう。
一字下げて書いてある文のまとまりが形式段落であるのに対し、意味の上で繋がりのある段落のまとまりが意味段落である。
(①)-(②③④)-(⑤⑥)
というように分けてみてほしい。
そして、それぞれ何について述べているのか、これが分かるようになると、国語の読解力があると言える。
国語の授業でもこのようなことはされていると思う。
しっかりと授業を聞くように。
段落相互の関係がつかめるようになったら、次は、文章全体の要旨をとらえる練習
初めは、全体を120字程度でまとめ、次に60字程度でまとめてみよう。
国語の問題に使われている題材でも構わないし、新聞のコラム欄を使用しても構わない。
(かなり難しいと思うが・・・)
国語が苦手な人は、取りあえず、新聞のコラム欄を書き写すことから始めよう。
やってやって、やりまくってほしい。
数か月後には、その意味が分かってくるはず。
その後に、要約をするのが効果的である。
(4)入試傾向と対策について~国語編・表現~
国語の3つのポイントの3つ目、最後は表現について。
「捉えた枠をはずれないようにして、自分の考えを表現する。」
表現とは、選択問題ではなく、いわゆる記述問題の書き方についてである。
出題される問いは、「どういうことか」「なぜか」の2つが中心
問われることは限られているので、問いに対する答え方をまずは身につけよう。
答え方では、書き出しと着地とに気を配ること。
特に「なぜか」の答え方の書き出しは大切だ。
多くの生徒は、文末の形は知っているだけで、肝心の理由が書かれていないことが多い。
答え方は、通常、「理由」+「キーワード」+「文末(~だから)」の形になっている。
例えば、「なぜ笑っているのか。」の問いに対して、
「塾長に褒められて、嬉しくなったから。」
『笑っている』理由が『嬉しくなった』←キーワード
『悲しくなった』のは、『塾長に褒められた』ため。
(『塾長に褒められた』がキーワードの理由になっている)
字数制限がない場合もあるので、理由もキーワードも両方いる場合が多い。
まずは、キーワードを見つけて、その次に、その理由を見つけるようにすると答えやすくなる。
着地とは、答えの末尾あたりの表現のこと。
「なぜか」は理由を問われている訳だから、「~だから。」で締めることはあなたも知っているだろう。
「~ため。」は目的を表現するときだ。
心情の問いでは、着地が心情を示すものである必要がある。
例えば、
「~気持ち(である)。」
「~な態度。」
「~さびしさを感じている。」など。
岡山朝日の国語で是非高得点を目指してほしい。