強力な国語指導力養成セミナー
国語の勉強会といっても、生徒を相手にしたものではありません。
20名以上の全国の塾長たちが国語の指導に関するセミナーを聞きに、サンライズに来てくださいました。
あ、私は学ぶ側です。
今回のセミナーでご登壇いただいたのは、国語指導のスペシャリスト3名の方です。
お1人目は、香川県の高松市で公立トップ校の高松高校受験専門で国語専門塾の塾長が実践されている教養を身につける国語指導についてのお話。
そして、お2人目は石川県で公立トップ校の泉丘高校・金沢大学附属高校やオンラインにて全国のトップ校を目指す生徒を指導されている寺子屋本楽寺の塾長による中学生の国語指導のお話でした。東大や灘高校、ボストン大学にも合格実績があります。
そしてメインゲストである現役の河合塾の現代文講師である土井諭先生です。
本も出版されています。
◆高校の漢字・語彙が1冊でしっかり身につく本
なんと7年の歳月をかけて完成させたそうです。内容は非常にしっかりと考えて作り込まれています。
◆イラストとネットワーキングで覚える 現代文単語げんたん 改訂版
土井先生のお話によると
九州各地の名門高校から浪人生も含めて通ってくる生徒たちを指導しているが、絶望的に文章が読めない。上位層でそのような状況だから、全国の中位層の生徒はもっとひどい状況にあるだろう。
とのことでした。
国語指導をされている先生なら、生徒の読解力の低下を感じていると思いますが、大学受験生でしかも難関大学を目指す上位層でも深刻な状況にあるということは驚きました。
この危機感は現場の指導者にはあっても、当の本人たちは国語ができない原因がどこにあるのか、いくら問題を解いてもなぜ成果が出ないのかなどはわからないと思います。
そして、やっても結果につながらないからと、国語は諦める(捨てる)科目とみなしているかもしれません。
地域にもよると思いますが、岡山ではまず国語を指導できる講師が非常に少ない、あるいは国語の授業は問題を解かせるだけになっているようです。
そして、生徒側は国語に対する危機感はあってもどうすればよいのかわからない、あるいは小学生・中学生は高校受験までは何となくでも解けるので、読めなくなっていることに気付かないのだと思います。
更に土井先生は特に語彙力の強化が重要であるとおっしゃっていました。
語彙といっても漢字だけでなく、熟語、四字熟語、ことわざ、慣用句、故事成語と幅広いです。
漢字だけを覚えるのではなく、意味を含めてセットで考える習慣を身につけることが重要です。
読解力がなぜ弱いのか、それは読めない原因の一つに語彙力があるからだということは、当塾主催の国語セミナーでもお話してきましたが、土井先生も同様に現役の予備校生から感じていらっしゃいました。
以前から小学生は読解技術よりもまずは語彙力だということで指導してきましたが、中学生・高校生になると更に語彙不足によって行き詰まる生徒も多いと思います。
しかも、原因が語彙であると気づいていないために、勉強してもなかなか成果が上がらないのです。
中学生、高校生だけが困っているわけではありません。
小学生でも、囲炉裏のような身近にはないものはもちろんのこと、熟語、ことわざ、慣用句をほとんど知らないでしょう。
中には、キツネやコタツ、野球など・・・。
国語の点数は高得点でも、日常にある誰でも知っていると思われるものを知らないとなると驚きませんか?
是非、お子さんの語彙力を調べてみてください。
常識的に考えて、当然知っているであろう言葉について、知らないことがわかると真っ青になるはずです。
セミナーの最後に、土井先生の書籍にサインもいただきました。
土井先生、ありがとうございました。