子どもが目標を達成するための親のサポートガイド
1. 目標を具体化して現実感を持たせる
明確性が鍵
目標を設定する際、具体性が重要です。
例えば、「もっと積極的になる」「毎日家で勉強する」という目標は抽象的で、子どもが実際の行動に移しにくく、本当にできたかどうかの達成の評価も難しいです。
目標を立てるときに重要なことは、なるべく具体的にして、その目標が達成できたら〇、できなかったら×をつけられるくらいに明確にすることです。
子どもが、「もっと積極的になる」と言えば、「積極的ってどういうことかな?」と聞いてみるとよいです。
子どもが積極性を示す具体的な行動(大きな声で挨拶する、自分から発言する、言われる前にやる、自分から話しかけるなど)を定めることで、目標は現実的かつ評価可能になります。
目標の具体化の例
例えば、次のように目標を明確化することで、現実性が増していきます。
- 「大きな声で挨拶する」を「いつもの2倍の大きな声で挨拶する」と明確化。
- 「毎日家で勉強する」を「夜7時半から2時間机に向かう」と具体化。
可視化の重要性
目標は紙に書き、目立つ場所に掲示することで、子どもが目標を意識し続けられるようにします。
目標を達成した際には、お母さんの笑顔と「よく頑張ったね」という褒め言葉によって、「やればできる」という感覚を育みます。
2. 目標はスモールステップで
小さなステップから
目標を立てる際は、小さな成功体験から始めることが肝心です。
例えば、勉強習慣のない子どもが、「毎日3時間勉強する」といった大きな目標から始めても長続きしません。
実例: Aくんのケース
勉強の習慣がなく、遅刻の多いAくんは、最初「毎日、学校帰りに塾に寄り道する」という目標から始めました。
すると、毎日ニコニコ顔で来るようになり、遅刻や欠席をしなくなりました。
次に、「毎日3分間だけ集中して机に向かう。それ以上はしない。」という目標を設定し、徐々に勉強時間を伸ばしていきました。
わずか3分でも、まずは毎日の勉強習慣を身につけることが大切です。
無理に長時間勉強させても、勉強するフリをするか、ますます勉強嫌いになるだけです。
最初のうちは、「3分やったから」といって、その後は漫画やテレビゲームをやっていたようですが、「3分以上するな」というと不思議なもので、Aくんは1ヶ月もしないうちに1時間以上も勉強するようになり、受験で合格しました。
スモールステップの効果
小さな目標を達成することで、子どもは次のステップへの自信とやる気を得ます。
目標は小さなステップに分けて、できるところから始めて、確実にクリアすることが大切です。