受験で伸びる子は“考える力”が違う:主体性の差が学力に直結する理由とは

子どもの主体性について、私は毎年多くの相談を受けます。
「何度言っても、宿題を自分から始めない」
「わからない問題があると、すぐ“これどうやってやるの?”と親に聞いてくる」
「自分で考えず、正解だけを求めるようになってしまった気がする」
きっと、このページを読んでくださっているあなたも、似た経験があるのではないでしょうか。
主体性の低下は、スマホやタブレットだけが原因ではありません。
“親の手助けが上手すぎる” ことが、実は子どもの「考える力」を奪ってしまうこともあります。
私は岡山で進学塾サンライズを開いて20年以上になります。
毎年のように、朝日高校を目指す中学生や、岡大附属中を目指す小学生を指導する中で強く感じることがあります。
主体性は、特別な才能ではない。
毎日の声かけや、環境のつくり方で育っていく力である。
これはどの子にも当てはまります。
では、なぜ主体性が育ちにくい環境になってしまうのでしょうか?
第1章|なぜ主体性が育たないのか ― “原因”をたどると見えるもの

主体性とは、「自分で考え、判断し、行動する力」のことです。
ですが、現代の子どもを取り巻く環境は、その力を育てるのに向いていない側面があります。
1. 親が先回りしすぎる環境
子どもが困っていると、つい助けてあげたくなるものです。
- 宿題の答えに迷っている
- テスト勉強のやり方がわからない
- 時間配分がうまくできない
こうした場面で、親が手を差し伸べれば一瞬で解決します。
しかし、これが続くと子どもは 「考える前に誰かに聞く」 という行動パターンを身につけてしまいます。
自分で考える前に、正解を外側から取りに行ってしまうのです。
2. 正解主義の環境が広がっている
学校の授業でも塾でも、どうしても「正解」が中心に進みます。
その結果、子どもにとって
“正解をもらうこと”=“学ぶこと”
という認識が強くなってしまうのです。
でも、本当の学びは “正解にたどり着くまでの過程” にあります。
3. 文部科学省も示す「学習意欲と学力の関係」
文部科学省の調査では、学習意欲の高い子どもほど、国語・数学の正答率が高い という相関が確認されています。
(文部科学省「全国学力・学習状況調査」分析より)
学びに向かう気持ちが高い子は、
- 自分で考える
- 自分で調べる
- 自分で工夫する
という主体的な姿勢が強く、結果として学力も伸びていきます。
このデータは、主体性が学力にも直結することを示しています。
第2章|主体性を育てるために“親が変えるべき姿勢”

主体性は、子どもだけで育つものではありません。
家庭での関わり方が、大きく影響します。
1. 管理ではなく“観察”へ
「宿題終わった?」「早くやりなさい」
こうした声かけは、どうしても命令形になってしまいます。
その代わりに、
- どんなことでつまずいているのか
- どんな順番で進めようとしているのか
- どんなところで集中が切れるのか
こうした“行動の観察”をするだけで、声かけの質が大きく変わります。
2. 先回りしないことが、子どもの力を奪わない
親が問題をすぐに解決すると、子どもは“考える前に頼る”癖がつきます。
主体性を育てるためには、
「待つ力」
が親に必要です。
3. サンライズで“伸びる子”の家庭が共通してやっていること
20年以上、岡山の子どもたちを見てきて強く感じる共通点があります。
- 親が“結果より過程”を見ている
- うまくいかなかった時こそ、問いかけを大切にしている
- 子どもの行動をジャッジせず、観察し続けている
これがある家庭は、子どもの主体性が確実に育っています。
第3章|家庭でできる「考える力」を伸ばす8つの方法(実践例つき)

ここからは、家庭で“すぐに実践できる”方法をご紹介します。
サンライズでも効果が出ている方法だけを厳選しています。
1. 「正解は?」ではなく “理由” を聞く
子どもが答えを出した時、すぐに正しいかどうか判断しないでください。
聞くべきは
「どうしてそう思ったの?」
理由を言語化するだけで、思考が整理されていきます。
2. 小さな選択肢を渡して決めさせる
「先に英語と数学、どっちをやる?」
「今日の勉強時間は30分?40分?」
自分で決めたほうが、行動しやすくなります。
3. 家庭内で“小さな責任”を任せる
- 明日の準備を自分で整える
- 自分の予定をカレンダーに書く
- 学習道具の整理を任せる
自分の生活を操作できる感覚が、主体性の土台になります。
4. 勉強のスケジュールを“親が決めない”
親が1日の流れを全部決めると、子どもは指示待ちになります。
- 今日やることを自分で書き出す
- 30分ごとに区切ってみる
- できなかった理由を振り返る
これを続けると、時間管理の感覚が育ちます。
5. 失敗した時は「なぜ?」ではなく「次どうする?」
「なんでこんなミスしたの?」
この言葉は、原因探しになりがちです。
代わりに
「次はどうしたい?」
と聞くことで、改善行動が生まれます。
6. 日記・振り返り習慣でメタ認知を育てる
- 今日できたこと
- 今日うまくいかなかったこと
- 明日どうするか
この3つを書く習慣は、主体性の核になる力を育てます。
7. 子どもに“説明役”になってもらう
理解を深める最も良い方法は説明です。
「この問題、どう解いたか教えて」
「今日一番難しかったところはどこ?」
説明することで、理解の穴が見えてきます。
8. 褒めるのは“結果”ではなく“工夫”
「よく頑張ったね」ではなく、
「ここを自分で工夫したね」
と具体的に伝えると、主体性が加速します。
第4章|主体性を育てると子どもはこう変わる ― サンライズでの実感

サンライズでは、朝日高校を目指す子どもたちが主体性を身につけることで、大きく成長していきます。
1. 課題を“やらされる”から“自分で見つける”へ
主体性がある子は、
- わからないところを自分で探す
- できるようになるまで深める
- 間違いから学ぶ
といった行動を自然と取れるようになります。
2. 個別演習形式がなぜ主体性を育てるのか
サンライズの特徴は「教え込み」ではなく、
自分で進める学習を、必要な時だけ支える という形式です。
そのため、
- 解き方を考える
- 自分の弱点に気づく
- 自分のペースをつくる
これらが自然に身につきます。
3. 自分で考えられる子は、どの教科も伸びる
主体性は、国語・数学・英語のどれにも共通する“学びのエンジン”です。
勉強法よりも前に必要な力と言ってもよいでしょう。
第5章|主体性は“家庭で育つ力”。今日から始められる
最後に、どうか知っておいていただきたいことがあります。
主体性は、一部の子だけが持っている才能ではありません。
日々の声かけと、小さな経験の積み重ねで育つ力です。
そして、どんな子でも変わります。
- 自分で考える
- 自分で選ぶ
- 自分で動く
この積み重ねが、子どもの未来の学力にも、人生にもつながっていきます。
家庭でできる小さな一歩を、ぜひ今日から始めてみてください。
よくある質問(FAQ)
主体性が弱いと、なぜ学力に影響するのですか?
主体性が弱いと、自分で考える・振り返る・工夫する機会が減り、学習の深まりが起きにくくなります。結果として基礎理解が浅くなり、応用問題でつまずきやすくなります。主体性は学力の“エンジン”と言える力です。
家庭でできる主体性の育て方を一つ挙げるなら何ですか?
「理由を聞く問いかけ」です。正解よりも“どう考えたか”を聞くことで、子どもの思考が整理され、自分で考えようとする姿勢が育ちます。
指示待ちが多い子は、改善できますか?
できます。行動を細かく管理するのではなく、選択肢を渡して本人に決めさせる、小さな責任を任せるなど、環境を変えることで徐々に主体性は伸びていきます。
上位校を目指すうえで、主体性はどれくらい重要ですか?
非常に重要です。朝日高校を含む上位校では、基礎学力に加え「自分で課題を見つけ、深められる子」が結果的に伸びています。主体性のある子は、家庭学習の質が高く、成績の伸びが安定します。
主体性が強い子の特徴はありますか?
あります。自分で学習計画を立てる、間違いを前向きに受け止める、わからない問題を調べようとする、説明することを嫌がらないなどです。これらは訓練で身につく力です。

