東大・京大・医学部を目指すときに必ずぶつかる「わかっているのに伸びない」勉強の正体

東大・京大・医学部を目指す生徒の中には、
高校生以降、こんな壁にぶつかる子が少なくありません。
「勉強はしている」
「覚える量も増やしている」
それなのに、成績が思うように伸びなくなる。
偏差値70を目指すだけなら、
暗記中心の学習でも不可能ではありません。
ただし、その場合は――
膨大な学習量が必要になります。
実際には、その学習量に耐えきれず、
途中で手が止まり、結果として中堅大学止まりになるケースが非常に多いのです。
一方で、
「理解すること」を軸に学習を組み立てた生徒は、
膨大な暗記量に頼らずに、同じ地点、あるいはそれ以上に到達します。
高校生になってから表面化する
「わかっているのに伸びない」という現象は、
能力の問題ではありません。
学習量で押し切る道を選ぶのか、
理解によって積み上げる道を選ぶのか。
その分かれ目が、ここにあります。
この記事では、
東大・京大・医学部を目指す学習において、
なぜ「理解しているつもり」が限界を生むのか、
その正体を整理していきます。
ここから述べる「理解」とは、学習量で押し切れば届く範囲の話ではなく、東大・京大・医学部といった最上位層を目指す過程で、高校生以降に必ず問題になる「伸び悩み」を前提にした話です。
「わかっているはずなのに伸びない」子に共通する、たった一つの勘違い
「ちゃんと勉強しているのに、国語や英語が伸びない」
「テストでは点が取れることもあるのに、安定しない」
こうした悩みを持つ保護者の方は、決して少なくありません。
けれど、ここで一度立ち止まって考えてみてほしいのです。
その子は本当に「理解して」勉強しているでしょうか。
「理解=覚えること」だと思っていないか
多くの子どもは、
「問題が解けた=わかった」
「正解した=理解した」
と考えています。
実はこの考え方こそが、学力が頭打ちになる最大の原因です。
理解とは、単に答えを知っている状態ではありません。
また、ルールを暗記していることでもありません。
理解とは、「なぜそうなるのか」を、自分の言葉で説明できる状態です。
人は「単独の知識」では理解していない
ある社会学者が、幼少期の体験としてこんな話を書いています。
山や野原で鳥を見て育ったため、鳥のさえずりを聞けば、どの鳥かすぐに分かった。
ところが、録音された鳥の声を聞くと、急に分からなくなった。
なぜか。
自然の中では、季節・場所・時間帯など、無意識のうちに多くの情報を使って判断していたからです。
つまり、人は音だけで鳥を聞き分けていたのではありません。
経験や周辺情報を総動員して「理解していた」のです。
読解力が伸びない本当の理由
この話は、そのまま学習にも当てはまります。
国語や英語の文章を読むとき、
単語や文法だけを追っても、内容は深く理解できません。
背景知識、文脈、言葉の使われ方。
そうした「周辺の情報」があって、初めて文章は立体的に見えてきます。
テスト前だけ詰め込む勉強を続けていると、
この周辺知識がほとんど蓄積されません。
結果として、
- 語彙は知っているのに読めない
- 文法は習ったのに使えない
という状態に陥ります。
英語の例で考えてみる
たとえば、
There is と There are の使い分け。
多くの子は
「単数なら is、複数なら are」
という説明を覚えています。
では、こう聞くとどうでしょう。
「なぜ is と are を使い分けるの?」
この質問に、すぐ答えられる子は意外と少ないのです。
問題は解ける。
でも説明できない。
これは「理解したつもり」の典型例です。
正解しても「わかっていない」状態
学習が苦手な子に共通しているのは、
- 正解することがゴール
- 解説を読んで終わり
- 説明される側で終わる
という姿勢です。
「なんとなく分かった」
「先生が言っていたからそうする」
この積み重ねでは、学年が上がるほど苦しくなります。
実は、多くの塾でも確認されていない
ここで、少し厳しい話をします。
多くの塾では、
「わかったかどうか」を本当の意味では確認していません。
問題が解けたか。
宿題をやったか。
テストの点が取れたか。
それだけで「理解した」と判断されてしまうことがほとんどです。
けれど、
- 説明できるか
- 別の形でも使えるか
- 前提が崩れても対応できるか
ここまで確認しなければ、本当の理解とは言えません。
「理解」を積み上げる学習とは
理解を伴う学習では、次の問いが欠かせません。
- なぜそうなるのか
- もし条件が変わったらどうなるか
- 他の場面でも同じ考え方が使えるか
これらを自分の言葉で説明できて、初めて「身についた」と言えます。
暗記を否定しているわけではありません。
暗記の上に、理解を乗せることが必要なのです。
最後に
勉強しているのに伸びない。
それは、努力が足りないからでも、才能がないからでもありません。
「理解した」という基準を、間違えているだけです。
問題が解けるかどうかではなく、
説明できるかどうか。
ここを大切にする学習に切り替えたとき、
成績は静かに、しかし確実に変わっていきます。
よくある質問(FAQ)
暗記中心の勉強では、本当に東大・京大・医学部は無理なのでしょうか?
不可能ではありません。
ただし、暗記中心で到達しようとすると、膨大な学習量が必要になります。
実際には、その量を最後まで維持できず、途中で失速するケースが大半です。
理解を軸に学習を組み立てることで、必要な学習量そのものを抑えながら到達することが可能になります。
「理解する」とは、どの状態を指していますか?
この記事で言う「理解」とは、
答えを知っていることではなく、「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明できる状態です。
別の問題や条件に置き換えても、同じ考え方を使えるかどうかが、一つの目安になります。
理解よりも、まずは演習量を増やすべきではありませんか?
初期段階では演習量が必要な場面もあります。
ただし、高校生以降、特に最上位層を目指す段階では、
演習量を増やしても伸びなくなる局面が必ず訪れます。
そのときに必要なのが、「理解の質」を高める学習への切り替えです。
理解重視の学習は、時間がかかりすぎませんか?
一時的には、時間がかかるように感じることがあります。
しかし、理解が積み上がると、
応用問題への対応
初見問題への適応
復習量の削減
といった点で、結果的に学習効率は大きく向上します。
塾に通っていれば、「理解」は自然と身につくものではないのですか?
必ずしもそうとは限りません。
問題が解けたかどうかだけを確認する指導では、
「わかったつもり」のまま進んでしまうことがあります。
説明できるか、別の形で使えるかまで確認しているかどうかが、塾選びの重要なポイントになります。

