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なぜカタカナ語に敏感な子は思考力が高いのか?

日本の教室で子どもがカタカナ語の意味を考えながらノートに書き留めている様子。自然光が差し込み、思考に集中する姿を描いたイラスト。

「リスク」「コンセプト」「モチベーション」――
私たちが日常的に使っているカタカナ語。
大人なら何となく意味をつかめますが、子どもにとっては難しい言葉です。

たとえば、「リスクを取る」や「モチベーションが上がる」といった表現。
小学生や中学生が、これらの言葉を本当の意味で理解できているかというと、実はそうでもありません。

しかし、ここに思考力の差が生まれる大きな分かれ道があります。
カタカナ語の理解は、単なる語彙の問題ではなく、抽象的に考える力そのものに関わっているのです。


目次

カタカナ語の理解が思考力を鍛える理由

「リスク」や「コミュニケーション」「コンセプト」といった言葉は、
日本語では一言で置き換えにくい、複雑で多層的な概念を含んでいます。

たとえば「コンセプト」には、「考え方」「発想の軸」「方針」など、複数の意味が重なります。
これを理解するためには、
「この言葉はどんな場面で使われるのか?」
「似ているけれど違う言葉は何か?」と考えながら、頭の中で整理する必要があります。

この「整理する思考」こそ、概念的思考力です。
言葉を通じて、子どもは“世界をどう捉えるか”を学んでいます。
つまり、語彙を増やすことは、思考の引き出しを増やすことに直結するのです。


大学入試でも問われる「抽象語への対応力」

大学入試の国語や英語の問題を見ると、
「リーダーシップ」「ダイバーシティ」「サステナビリティ」などの言葉が頻出しています。

これらのカタカナ語は単に“意味を知っている”だけでは解けません。
その言葉が使われている文脈や背景を理解できて初めて、正確な読解が可能になります。

たとえば「サステナブルな社会」という表現を理解するには、
「持続可能」という日本語訳を覚えるだけでは不十分です。
環境問題、経済発展、社会のバランスなど、複数の概念を関連づけて考えなければなりません。

つまり、カタカナ語は“単語力”ではなく、“構造的思考”を試す言葉なのです。
これは、まさに大学入試が求める力=思考力・判断力・表現力に直結しています。


カタカナ語に強い子は「意味をつなげる」ことができる

カタカナ語を理解する子どもは、
「言葉を聞いて、それを知識や経験と結びつける力」が高い傾向にあります。

たとえば、「モチベーション」という言葉を聞いたときに、
単に「やる気」と訳すだけでなく、
「なぜやる気が出るのか」「どうすれば上がるのか」と自分の体験とつなげて考えます。

このように、言葉を起点に思考を展開できる子は、
文章読解や論述問題でも、発想が広く、論理の流れが自然です。

一方で、カタカナ語を「なんとなくの雰囲気」でしか理解していない子は、
抽象的なテーマになると途端に思考が止まります。
つまり、「言葉をどれだけ自分のものにできているか」が、
考える力の深さを決めているのです。


家庭でできる“言葉のアンテナ”の育て方

では、家庭で「言葉の感度」を育てるにはどうすればよいでしょうか。
実は、特別な教材や語彙ドリルは必要ありません。
日常の中に、言葉を育てるきっかけがたくさんあります。

① ニュースや広告を一緒に見て、言葉を拾う

テレビや新聞、SNSに出てくるカタカナ語を見つけたら、
「これってどんな意味だろうね?」と一緒に調べてみましょう。
「DX」「エビデンス」「リスクヘッジ」など、親にとっても勉強になる言葉が多いはずです。

② 親自身も「意味を考える姿勢」を見せる

「この言葉って、なんか最近よく聞くね」
「前はこんな言い方しなかったよね」
そんな会話をするだけで、子どもは“言葉に意識を向ける姿勢”を自然に学びます。

③ 日本語との違いを話してみる

「チャレンジ」と「挑戦」は何が違う?
「リーダー」と「まとめ役」は同じ?
こうした比較を通して、言葉の“ニュアンスの差”を感じ取る感性が磨かれます。


言葉に敏感な子が伸びていく理由

思考力の高い子どもほど、語彙を「使うための道具」として扱っています。
単に覚えるのではなく、言葉を使って世界を整理するのです。

言葉は、思考を映す鏡です。
語彙が豊かになればなるほど、
自分の考えを正確に表現できるようになります。

また、言葉に敏感な子は、人の話を聞く力も強い傾向があります。
相手の言葉を分析し、背景を想像しながら理解しようとする。
これが、コミュニケーション能力や文章力の基盤になります。


おわりに:言葉の感度が、世界を広げる

子どもがカタカナ語を理解できるようになるということは、
単に語彙が増えたという話ではありません。

それは、世界を抽象的に見る目が育ったということです。
「物事を一歩引いて捉える」「自分の考えを言葉で整理する」
その力は、あらゆる教科、あらゆる学びの場で生きていきます。

私たちが教えるべきなのは、
単語の意味ではなく、「言葉を使って考える楽しさ」。

親子で一緒に言葉を味わいながら、
“考える力を支える語彙”を少しずつ育てていきましょう。

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