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小学生・中学生のための読解力向上術── 国語の読解問題を“文章の問題”だと思っている限り、点は伸びない

国語の読解問題について、こんな声をよく聞きます。

  • 本文はちゃんと読めているはず
  • 内容理解もできている
  • それなのに、なぜか点が取れない

このとき、多くの家庭では
「読解力が足りないのでは?」
と考えます。

ですが、現場で見ていて強く感じるのは、
この前提自体がズレているケースが非常に多いということです。

読解問題が解けない原因は、
文章が読めていないからでも、
考える力がないからでもありません。

そもそも、読解問題を“文章の問題”だと思っていること。
ここが、最初のつまずきです。


目次

読解問題に対する、よくある3つの誤解

まず、家庭や学校で無意識に共有されている
「読解問題の誤解」を整理します。

誤解①

読解問題=文章を理解し、自分の考えを書く問題

これは、もっとも多い誤解です。

たしかに国語では
「考える」「感じる」「表現する」
といった言葉が使われます。

しかし、読解問題は作文ではありません。

読解問題で求められているのは、
自分の考えを述べることではなく、
出題者が指定した情報を、指定された形で取り出すこと
です。

ここを混同すると、
どれだけ文章を読めていても、
答えはズレ続けます。


誤解②

内容が合っていれば、だいたい◯

これも非常に危険です。

  • 言っていることは合っている
  • 気持ちは分かる
  • 大きくはズレていない

家庭では、ついこうした評価をしてしまいがちです。

しかし、読解問題は
「合っているかどうか」では採点されません。

  • 本文のどこを根拠にしたか
  • 設問で指定された条件を満たしているか
  • 表現が問題文の意図に合っているか

これらが揃って、初めて点になります。

内容がそれっぽい、というだけでは、
テストでは評価されないのです。


誤解③

たくさん読めば、自然に解けるようになる

読書量が無駄だとは言いません。
ただし、読書と読解問題は別物です。

読書は
・内容を楽しむ
・流れを追う
・自由に想像する

行為です。

一方、読解問題は
意図的に設計されたテストです。

ここを区別しないまま
「読書しているのに点が取れない」
という状態が生まれます。


読解問題の正体は「文章理解テスト」ではない

ここで、はっきり言います。

読解問題は、
文章理解を測るテストではありません。

正確には、
「出題者の意図を、文章を使って読み取れるか」
を測るテストです。

だからこそ、次のような特徴があります。

  • 本文は、あえて長く作られる
  • 重要そうなことが、何度も書かれる
  • 選択肢には「もっともらしい誤答」が用意される

これはすべて偶然ではありません。

出題者は、
「本文をどう読むか」ではなく、
「テストとしてどう処理するか」を見ています。

ここを理解しないまま努力すると、
真面目な子ほど遠回りします。


真面目な子ほどハマる、読解問題の罠

特に多いのが、次のタイプです。

① 全部きちんと読もうとする

本文を最初から最後まで、
一字一句丁寧に読む。

姿勢としては素晴らしいですが、
テストでは不利に働くことがあります。

時間を使いすぎ、
設問に対応する余裕がなくなるからです。


② 良いことが書いてある選択肢を選ぶ

「人として正しそう」
「前向きで良い表現」

こうした理由で選択肢を選ぶ子は多いです。

しかし、
読解問題は価値判断のテストではありません。

本文に基づいているかどうか。
それだけが基準です。


③ 自分の考えを混ぜてしまう

「自分ならこう思う」
「こう考えた方が自然」

この姿勢は、作文では武器になります。
しかし読解問題では、ズレの原因になります。

読解問題は、
自分の考えを入れない練習をする場でもあります。


家庭が無意識に刷り込んでいる、危険な前提

家庭での声かけも、
読解問題への誤解を強めることがあります。

たとえば、

  • 「言いたいことは合ってるよ」
  • 「気持ちは分かる」
  • 「考え方はいいんだけどね」

これらはすべて、
作文への評価基準です。

読解問題に対してこれを続けると、
子どもはこう学習します。

  • 根拠を探さなくてもよい
  • 本文に戻らなくてもよい
  • 自分の感覚を優先してよい

結果として、
テストに適応できない読み方が固定されます。


この1本で、はっきり引いておきたい線

ここで、明確に線を引きます。

  • 読解問題は、感想を書く場ではない
  • 読解問題は、表現力を競う場ではない
  • 読解問題は、「書いてあること」しか使えない

この前提を共有できるかどうかで、
家庭学習の方向性は大きく変わります。

読解問題を
「国語的な良さ」で評価するのか、
「テストとして処理する」のか。

この違いが、
点数の安定を分けます。


まとめ:この1本の役割

この文章で伝えたかったのは、
読解力の鍛え方ではありません。

読解問題そのものに対する見方を、
一度リセットしてほしい。

それだけです。

  • 文章が読めないから解けない
  • 読解力が足りないから解けない

そう考えて努力を重ねる前に、
「そもそも、何を測るテストなのか」
を整理する。

この前提が整って、
はじめて他の記事で書いている
手順・読み方・訓練が生きてきます。


よくある質問(FAQ)

読解問題が苦手なのは、文章を読む力が足りないからですか?

多くの場合、そうではありません。本文は読めているのに、「読解問題をどう処理するテストなのか」という前提を誤解しているために点につながらないケースが大半です。

読書量を増やせば、読解問題は解けるようになりますか?

直接はつながりません。読書は大切ですが、読解問題は出題意図と設問条件を処理するテストです。読書とテスト読解は別物として考える必要があります。

家庭で答えを見て「だいたい合っている」と評価するのは良くないですか?

読解問題に関しては逆効果になることがあります。本文の根拠・設問条件・指定語句を満たしているかどうかが評価基準であり、「内容が合っているか」は基準になりません。

真面目に全部読んでいるのに点が取れないのはなぜですか?

真面目な子ほど、文章理解とテスト処理を同一視してしまう傾向があります。結果として時間配分や設問対応が崩れ、失点につながります。

この考え方は小学生と中学生で違いますか?

基本は同じです。学年が上がるほど問題は複雑になりますが、「読解問題は文章の問題ではなくテストである」という前提は一貫しています。

お子さんの状況(どこで止まっているか/どんなサポートが合っているか)は一人ひとり違います。
「まずは現状を聞いてみたい」という方は、進学塾サンライズまでお気軽にご相談ください。

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