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答えは合っているのに実力がつかない子へ|学力上位層が陥る“理解していない理解”の正体

テストでは高得点。学校の授業もすぐ理解できる。
けれど、模試や応用問題になると手が止まる──。

進学塾サンライズでも、こうした“できるのに伸びない”子どもを多く見てきました。
原因は一見、才能や努力の差のように見えますが、実際にはそうではありません。
根本にあるのは、「理解していない理解」です。

表面的にはできているように見えても、なぜそうなるのか、どう考えればよいのかを説明できない。
これが、上位層の子どもが陥りやすい最大の落とし穴です。


目次

「わかっているのに解けない」現象の正体

定期テストや学校ワークでは正解が並ぶのに、模試では思うように点が取れない。
これは「知識が足りない」のではなく、“使い方”が身についていないことが原因です。

教科書やプリントで扱う問題は、パターンが限られています。
出題の形が変わらなければ解けますが、少しでも条件や文章が変わると混乱する。
つまり、“理解したつもり”のまま次の単元に進んでいるのです。

特に算数では、この「つもり理解」が多く見られます。
たとえば、速さ・割合・比といった単元。
公式を覚えていれば解けるように見えますが、その意味を説明できる子は驚くほど少ないのです。


“理解していない理解”とは何か

「わからなかったら答えを見る」
「赤で書き直して終わり」
こうした勉強の仕方を、子どもたちは当たり前だと思っています。

しかし、答えを見て“わかった気になる”ことほど危険な勉強法はありません。
本当に理解しているなら、翌日にもう一度白紙で同じ問題を解いても再現できるはずです。
ところが、多くの子は「そのときだけ理解している」状態にとどまっています。

このような学び方では、記憶は短期的な「見覚え」にすぎず、
考える力や応用力にはつながりません。


答えをすぐ見る子どもたちの心理

では、なぜ子どもはすぐに答えを見てしまうのでしょうか。

理由の一つは、「間違うことへの不安」です。
特に成績上位層の子ほど、間違いを「自分の能力の低さ」と感じてしまいがちです。
正解を確認して安心したい、という心理が働くのです。

けれど、学びとは「間違えることで気づく」ことの連続です。
間違いは、理解のズレを発見するチャンス。
むしろ“間違える練習”ができている子ほど、実力を伸ばしていきます。

親ができるのは、「間違っても大丈夫」「間違いは学びの入口だ」と伝えること。
結果ではなく、「どう考えたか」を褒める姿勢が大切です。


答え合わせは“学び直しの時間”に変える

答え合わせの仕方も、子どもの学力を左右します。

多くの子が、答え合わせ=赤で正解を書き写すことだと思っています。
しかし、それでは「直した」という事実だけが残り、理解は深まりません。

サンライズでは、答え合わせの際に次の3つの問いを立てるよう指導しています。

  1. どこで間違えたのか?(読み違い・計算ミス・考え方のズレ)
  2. なぜ間違えたのか?(理解不足・思い込み・手順の抜け)
  3. どうすれば防げたか?(確認方法・式の立て方)

この「ミスの分類」を通して、子どもは自分の考え方のくせを見直します。
同じ間違いを繰り返さないための力が、ここで身につくのです。


速さ・割合に見る“理解していない理解”の実例

● 速さ:公式を覚えて終わりの学び方

速さ=距離÷時間。
この公式を使って問題が解ける子は多いですが、
「なぜこの式で求められるのか?」と聞くと、答えられないことがほとんどです。

サンライズでは、まず意味から入る指導を行います。
たとえば、
「単位時間(1時間)に進む距離が速さ(時速)だよね」
「じゃあ、全体の距離を“1時間分”で割ったら、速さが出るよね」
というように、式の成り立ちを“言葉で再現”させます。

これにより、子どもは「速さ」という概念を数量の関係として理解できるようになります。
単なる暗記ではなく、「どうしてそう計算するのか」がわかる。
これが応用問題で力を発揮する土台になります。


● 割合:言葉の理解が曖昧なまま進む例

「AはBの1.2倍です。BはAの何%ですか?」
このような問題で混乱する子は多いです。

原因は、割合を“操作”としてしか覚えていないからです。
1.2倍=かける1.2、80%=かける0.8と覚えるだけでは、
文章の意味を読み取る力が育ちません。

サンライズの授業では、「基準をどちらにするか」を徹底的に考えさせます。
図や表を使い、「どちらを100%とするのか」を自分で決めさせる練習を重ねます。
この「基準を意識する力」は、中学数学の比例・関数にもつながる大切な基礎です。


“説明できる理解”が応用力を生む

「わかった?」と聞かれて「うん」と答える子でも、
実際に説明を求めると、言葉が出てこないことがあります。
それは、理解が整理されていない証拠です。

サンライズでは、子どもたちに「なぜそう思うの?」と問うことを習慣にしています。
説明する過程で、自分の考えのあいまいさに気づき、理解が定着します。
“説明できる理解”こそが、応用力の出発点です。

家庭でも、「どうやって解いたの?」「どこで迷った?」と聞くだけで、
学びはぐっと深まります。
親が答えを与えるより、考えを引き出す質問が何倍も効果的です。


進学塾サンライズの実践:再現→説明→応用

サンライズの算数指導では、次の3段階を意識しています。

  1. 再現: 基本問題を、自分の力で正確に再現できるようにする
  2. 説明: なぜそう解いたのか、他人に説明できるようにする
  3. 応用: 条件を変えた問題で、考え方を自分で組み替える

このプロセスを繰り返すことで、子どもは“使える知識”を積み上げていきます。
特に上位層の子どもほど、答えを早く出すことに意識が向きがちですが、
「説明する過程」こそが学びの核心なのです。


まとめ:答えの先にある「理解」を育てよう

上位層の子どもが伸び悩む背景には、
「できる」ことに安心しすぎて、
「考える」ことをやめてしまう構造があります。

本当の学力は、“わからない”を自分で解きほぐす力の中にあります。
答えを出すことではなく、答えにたどり着くまでの過程を大切にする。
それが、岡山朝日高校をはじめとする思考型入試にも通じる、
サンライズの指導が重視する「理解の深さ」です。

表面的な正解よりも、“考える力”を育てる。
その積み重ねこそが、子どもの真の実力をつくっていきます。

お子さんの状況(どこで止まっているか/どんなサポートが合っているか)は一人ひとり違います。
「まずは現状を聞いてみたい」という方は、進学塾サンライズまでお気軽にご相談ください。

子どもの学びについて真剣に考える親御さん限定の説明会です。

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