岡山から挑戦!算数オリンピック・キッズBEE体験記と大会結果まとめ

「算数オリンピック」「キッズBEE」という言葉を聞いたことはありますか?全国の小学生が知恵とひらめきを競うこの大会は、単なる計算力だけでなく、発想力や論理的思考力も問われる特別なイベントです。岡山でも多くの小学生が挑戦し、毎年ドラマが生まれています。今回は、算数オリンピック・キッズBEEの魅力と、子どもが挑戦することで得られる学び、親ができるサポートまで詳しく解説します。高い壁にチャレンジする意義、努力の過程で得られる成長、そして惜しくもファイナルに届かなかったときの親子の向き合い方――岡山での体験をもとに、受験や学校生活にも役立つヒントをお伝えします。
算数オリンピック・キッズBEEとは?大会の特徴と魅力

算数オリンピックは、全国の小学生が「算数力」と「ひらめき力」を競い合う、日本最大級の算数コンテストです。その中でも「キッズBEE(ビィ)」は、小学3年生以下を対象にした部門で、毎年多くの子どもたちがチャレンジしています。
算数オリンピック・キッズBEEの基本情報
キッズBEEは、1992年に始まった「算数オリンピック大会」から生まれた、小学校低学年向けの部門です。参加できるのは小学3年生以下。日本各地の指定会場で受験する形式で、地方予選(トライアル大会)と、その上位者が進出できる決勝大会(ファイナル大会)で構成されています。
大会の問題は、単純な計算だけでなく、「論理的な思考力」「発想力」「ねばり強く考える力」が求められる内容になっています。たとえば、一見シンプルな図形や数字の問題でも、答えを出すにはさまざまな角度から考える必要があり、普段の学校のテストとはひと味違います。
問われるのは計算力より“考える力”
算数オリンピックの最大の特徴は、「とにかくたくさん計算ができればいい」というものではないことです。むしろ、「自分の頭でじっくり考え、答えが出るまで粘る力」や、「今まで習った知識をどのように使うか」「ひらめきで新しい方法を見つけられるか」が重視されます。
たとえば、答えにたどり着くまでに何通りも方法を考えたり、今までに見たことがないようなパズルや図形の問題が出題されることも。正解にたどりつく過程で、子どもたちは自分の力で新しい知識を発見することができます。
全国の子どもたちと競い合うワクワク感
もうひとつの大きな魅力は、同じように算数が好きな子どもたちが、全国から集まり真剣に競い合えることです。普段の学校や塾では出会えない仲間と同じ舞台で勝負することで、刺激や自信、そして「もっとがんばろう」という新しい目標が生まれます。
また、地方大会(トライアル)を突破し、ファイナル大会に進出できるのは全国でもごく一部の上位者のみ。そのため、合格を目指して努力する過程や、達成感・悔しさなどさまざまな経験を積むことができるのも、算数オリンピックならではの魅力です。
大会で得られる学びと成長
算数オリンピックやキッズBEEに挑戦することで、子どもたちは「考え抜く力」「工夫する力」「あきらめずに挑戦する力」が自然と身につきます。たとえ正解できなくても、難問に挑戦する体験や本番の緊張感は、子どもにとって貴重な財産です。
親子で一緒に問題に取り組みながら「どう考えたらいいかな?」と話し合う時間は、家庭でのコミュニケーションや学習意欲アップにもつながります。
このように、「算数オリンピック・キッズBEE」は、全国の小学生に“算数の楽しさ”や“自分で考える喜び”を体験させてくれる特別な大会です。岡山から挑戦することにも、きっと大きな意味と価値があります。
岡山での参加体験から見えた!子どもが得られる成長と課題

算数オリンピック・キッズBEEに岡山から挑戦したお子さんやそのご家庭の体験は、学習塾や学校の勉強だけでは得られない、特別な気づきや成長をもたらしてくれます。実際に地方大会へ参加してみて感じた、子どもたちの変化や、壁にぶつかるポイントについて紹介します。
挑戦することで身につく「粘り強さ」と「思考力」
まず大きな変化は、「あきらめずに考え抜く力」が養われることです。キッズBEEの問題は学校のテストや普段のドリルとは一味違い、すぐには答えが出ない難問や、見慣れない出題形式が多く含まれます。子どもたちは問題に向き合いながら、途中でわからなくなったり悩んだりしても、「もう少し考えてみよう」「やり方を変えてみよう」と自分で工夫する経験を繰り返します。
実際に、岡山の会場でチャレンジした塾生も、最後の最後まで諦めずに問題に取り組みました。制限時間いっぱいまで粘る姿や、終了後に「この問題はどうだった?」と振り返って再挑戦する姿は、普段の学習ではなかなか見られない成長の証です。
失敗や悔しさから学ぶ「前向きな心」
算数オリンピックは、全員が簡単にファイナル(決勝)に進めるわけではありません。今年は岡山会場でも、あと一歩でファイナル進出を逃したお子さんもいました。「もう一問正解していれば…」という悔しさや、見直し不足で惜しいミスをしてしまった反省が残ることもあります。
しかし、この「悔しい」「あと少しだった」という気持ちが、子どもにとっては次の挑戦や学習への強い原動力となります。本人が本気で取り組んだ経験があるからこそ、失敗から得られる学びの重みは大きく、「次はもっとがんばろう」「最後まであきらめずに見直そう」という前向きな意欲が芽生えます。
努力の大切さと目標に向かう力
大会に向けての準備期間は、普段の勉強以上に「自分から努力する」姿勢が問われます。テキストや過去問を繰り返し解いたり、分からない問題を先生や家族に相談したりしながら、コツコツと努力を続けることの大切さを体験します。保護者の方も一緒にサポートしながら、「どうやったら解けるかな?」「この考え方はどうかな?」と家庭で一緒に考える時間も、親子の絆を深めるきっかけになります。
また、目標が高くても「努力してみよう」と挑戦する過程そのものが、子どもの自信につながります。ファイナル進出という明確なゴールがあるからこそ、「あと少し」という気持ちをバネにして、次の学習や挑戦につなげることができます。
課題――高い壁の乗り越え方
一方で、算数オリンピック・キッズBEEの問題は、学校の勉強だけではカバーしきれないほど難易度が高いことも事実です。普段経験したことがない形式の問題や、思考の柔軟性を問う出題に戸惑うこともあります。また、競争が激しいため、どんなに努力しても結果が出ないことも珍しくありません。
このようなときに大切なのは、「結果だけを重視しすぎない」ことです。点数や順位に一喜一憂するのではなく、「どこまで自分で考えられたか」「どんな工夫をしたか」といった努力の過程に目を向けて、子ども自身の成長を認めてあげることが重要です。
まとめ――経験は必ず次につながる
岡山から算数オリンピック・キッズBEEに挑戦した体験は、子どもにとって大きな挑戦であり、かけがえのない経験です。大会で得られる達成感や悔しさ、努力した日々は、今後の学びや生活にもきっと生かされます。高い目標に向かって全力で取り組むことで、子どもは「やればできる」「次はもっとがんばろう」と思える強さを身につけていくのです。
保護者としても、挑戦の過程で見せてくれる子どもの成長や、努力の跡をしっかり受け止めてあげてください。算数オリンピックは、成績だけでなく、子どもの「心の成長」を見つめ直す絶好の機会になります。
親ができるサポートとは?家庭で伸ばす思考力とチャレンジ精神

算数オリンピックやキッズBEEのような大会にチャレンジする子どもにとって、家庭での親のサポートは非常に大きな力になります。ただ「勉強しなさい」と声をかけるだけではなく、日常の中で「考える楽しさ」や「挑戦する面白さ」を味わわせてあげることで、子どもの成長はぐっと加速します。
子どもの「なぜ?」を大切にする
まず大切なのは、子どもが「なんで?」「どうして?」と思った瞬間を見逃さず、すぐに答えを教えるのではなく、一緒に考える姿勢を持つことです。たとえば、日常の中で出てくるちょっとした疑問――
- 「なんで信号は青と赤なんだろう?」
- 「どうしてこの形はこうなるの?」
こんな疑問に対して、「どう思う?」「自分ならどうやって調べる?」と問い返してみてください。自分の頭で考えることが、算数オリンピックの問題解決力につながります。
「間違えても大丈夫」という安心感を
算数オリンピックの問題は難しいものが多く、間違えることもたくさんあります。大切なのは、「間違えても大丈夫」「わからないことに挑戦することがすごいんだよ」と伝えてあげること。親が「間違い」を叱るのではなく、チャレンジしたこと自体を認めてあげることで、子どもは新しい問題に前向きに取り組むようになります。
家庭でできる“考える遊び”や工夫
家庭でも、思考力を伸ばすための簡単な遊びや工夫ができます。たとえば、
- パズルやブロック遊びで形や数の法則を考える
- トランプやオセロなどのゲームで論理的に先を読む練習をする
- 買い物や料理で計算を手伝ってもらう
- 家族でなぞなぞやクイズを出し合う
こうした体験は、遊びながら“考える楽しさ”を育てる絶好の機会です。子どもが何かに集中して試行錯誤する時間を大切にしましょう。
小さな努力や成長をしっかり認める
大会を目指す過程では、「なかなか成果が出ない」「思うように点が伸びない」こともあります。そんなときこそ、親が小さな努力や成長を見逃さず、「昨日よりここができるようになったね」「頑張って最後まで解いてえらかったね」と具体的に褒めてあげましょう。
子どもは「見てもらえている」「認められている」と感じることで、さらに努力する力が湧いてきます。
一緒にチャレンジの目標を立てる
大会に向けては、「一問でも多く正解しよう」「最後まで見直しをしよう」など、親子で具体的な目標を決めて取り組むのもおすすめです。親がサポーターとして寄り添い、進捗を一緒に振り返ったり、小さな達成感を共有したりすることで、子どもは自信を持ってチャレンジし続けることができます。
算数オリンピック・キッズBEEは、努力すれば必ず結果がついてくるものではありませんが、「考えることの面白さ」や「チャレンジすることの価値」を親子で実感できる絶好の機会です。家庭での小さな声かけや、温かい見守りが、子どもの思考力とチャレンジ精神を育てる大きな力になります。
挑戦の先にあるもの――ファイナル進出を逃したときの親子の向き合い方

算数オリンピック・キッズBEEのトライアル地方大会が終わると、すぐに結果が発表されます。毎年、全国のほんの一握りの子しかファイナル(決勝大会)への切符を手にできません。特に岡山のような地方都市では、わずかな点差で夢が届かなかったというケースも少なくありません。
「悔しさ」は次の成長の種
ファイナル進出を逃したとき、子どもはとても悔しい思いをします。「あと1問正解していれば」「見直しで間違いに気づけていれば」――そんな反省や後悔が、しばらく心に残ることもあります。しかしこの“悔しさ”こそが、子どもを次のステージに導く大切な原動力です。
親はつい「よく頑張ったね」「惜しかったね」と慰めの言葉をかけてしまいがちですが、子どもが悔しさを感じているときは、その気持ちに寄り添い、「悔しいと思えるほど本気で頑張ったんだね」と認めてあげることがとても大切です。
「結果」より「過程」を大切にする声かけを
どれだけ努力しても、目標を達成できないことは人生で何度もあります。大切なのは「ファイナルに進出したか」だけでなく、その過程でどれだけ努力したか、どれだけ工夫したか、どうやって成長したかということ。
親としては、「何点だったか」「通過できたか」だけに注目するのではなく、
- 「最後まであきらめなかったね」
- 「自分なりに工夫して考えていたね」
- 「難しい問題にも挑戦していたね」
など、努力やチャレンジのプロセスそのものをしっかり認めてあげましょう。こうした声かけは、子どもが「挑戦してよかった」と思える心の土台になります。
「反省」も次につなげるチャンスに
ファイナル進出を逃した後は、親子で「なぜこの結果になったのか」「次はどうしたらよいか」を一緒に振り返るのも大切です。単に「もっと頑張りなさい」と言うのではなく、たとえば
- 「どの問題で時間を使いすぎたかな?」
- 「見直しのとき、どんな点に気をつければよかったと思う?」
- 「苦手だった問題はどうやって解決できそう?」
と、具体的に原因や改善策を一緒に考えることで、次の挑戦に生きる“気づき”が増えていきます。
「高い目標」への挑戦は、経験そのものが宝物
算数オリンピックは、決して簡単な大会ではありません。目標が高く、結果が出ないことも多いですが、それでも本気で目指したこと、努力した過程は子どもにとってかけがえのない財産です。「挑戦してよかった」「また頑張りたい」と思える経験は、算数だけでなく今後の人生の様々な場面で必ず活きてきます。
親も「一緒に悔しさを味わい、一緒に成長を喜ぶ」姿勢を持つことで、子どもはどんな困難にも前向きに立ち向かう力を身につけていくはずです。
ファイナル進出を逃しても、挑戦した経験そのものが次への一歩。努力の過程と心の成長に目を向けて、親子で歩んだ道を大切にしてください。
今年の参加者の結果
今年の算数オリンピック・キッズBEEのトライアル大会に参加した塾生の結果です。

今年のファイナル進出点は56点以上でした。
9点足らず。
後1問・・・もんだい6が正解していれば、決勝進出でした。