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2025年度最新 岡山県立高校14進学校の入試倍率を徹底解説

2025年度(令和7年度実施)の岡山県立高校入試における最新倍率が公表されました。今年度は県立全日制全体の平均倍率が1.04倍と前年より低下し、トップ校の岡山朝日高校が初めて定員割れとなるなど大きな変化が見られます。一方で、推薦・特色選抜等の特別入試では依然高倍率の学校・学科もあり、志望校選びの判断材料として注意が必要です。ここでは岡山県立高校の主要進学校14校の一般入試倍率と特別入試倍率の最新データを一覧表で整理し、今年度の傾向や注目点、そして保護者として押さえておきたいポイントについて解説します。

目次

2025年度 岡山県立高校主要14校の倍率一覧

まず、岡山県立高校14校(普通科系の進学校)の一般入試倍率(一般選抜)と特別入試倍率(推薦・特色選抜等)の最新データを以下の表にまとめます。一般入試倍率は募集定員から特別入試合格者数を差し引いた実質倍率、特別入試倍率は特別入学者選抜(推薦や特色選抜)の志願者数÷募集人員比率を指します。

高校名一般入試倍率 (2025年度)特別入試倍率 (2025年度)
岡山朝日0.98倍 (募集人員320人に対し志願者313人) (特別入試なし)
岡山城東1.19倍 (募集人員262人に対し志願者312人)2.10倍 (国際教養分野、募集30人に対し志願者63人)
1.40倍(音楽分野、募集25人に対し志願者35人)
岡山操山1.23倍 (募集人員165人に対し志願者203人) (特別入試なし)
内部進学者115人
岡山芳泉1.16倍 (募集人員320人に対し志願者371人) (特別入試なし)
岡山一宮(普通・理数)1.14倍 (募集人員280人に対し志願者318人)2.80倍 (理数科、募集40人に対し志願者112人)
倉敷青陵1.04倍 (募集人員320人に対し志願者332人) (特別入試なし)
倉敷天城1.21倍 (募集人員104人に対し志願者126人)1.45倍 (理数科、募集20人に対し志願者29人)
倉敷南1.08倍 (募集人員320人に対し志願者344人) (特別入試なし)
津山0.98倍 (募集人員149人に対し志願者146人)1.47倍 (理数科、募集15人に対し志願者22人)
西大寺(普通・国際情報)1.40倍 (募集人員180人に対し志願者252人)2.95倍 (国際情報科、募集20人に対し志願者59人)
総社南1.42倍 (募集人員190人に対し志願者269人)2.44倍 (国際分野、募集25人に対し志願者61人)
1.24倍 (美術工芸分野、募集25人に対し志願者31人)
倉敷古城池1.22倍 (募集人員280人に対し志願者341人) (特別入試なし)
瀬戸1.03倍 (募集人員80人に対し志願者82人)2.04倍 (募集80人に対し志願者163人)
笠岡0.91倍 (募集人員160人に対し志願者146人) (特別入試なし)

出典: 岡山県教育委員会「令和7年度岡山県公立高等学校一般入学者選抜志願者数について」および「令和7年度岡山県公立高等学校特別入学者選抜志願者数について」等.

※岡山操山高校は併設中学校からの内部進学者枠(今年度115人)を含むため、外部受験者向けの特別入試は行っていません。

上記のように、2025年度入試では岡山朝日高校笠岡高校など複数校で定員割れ(倍率1.0未満)が発生しました。特に岡山朝日高校(普通科)は倍率0.98倍で、現在の入試制度が始まった2014年度以降で初めて志願者数が定員を下回っています。これは県内トップ校としては異例で、保護者や中学校関係者にも大きな驚きとなりました。一方、岡山操山高校(普通科)は1.23倍と依然高い志願倍率を保ち、総社南高校(1.42倍)、西大寺高校(1.40倍)、倉敷古城池高校(1.22倍)なども定員以上の志願者を集めています。

特別入試の動向:高倍率の推薦・特色選抜

続いて、推薦入試・特色選抜など特別入試の倍率に注目します。上の表からも分かるように、特別入学者選抜では一部の専門コースで非常に高い倍率となりました。たとえば、岡山一宮高校の理数科2.80倍で、募集40人に対して112人もの志願者が集まりました。また、西大寺高校の国際情報科2.95倍と突出しており、推薦枠20人に対し59人が志願しています。岡山城東高校の国際教養科2.10倍(志願者63人/募集30人)と高倍率で、人気の専門コースで狭き門となりました。これらのコースでは、中学校での成績や面接・小論文対策など、学力試験以外の総合力が問われる推薦入試でも厳しい競争が繰り広げられています。

一方、倉敷天城高校津山高校の理数科は、それぞれ1.45倍1.47倍と2倍には届かないものの依然として高い倍率です。これら理数科は募集人員の100%を特別入試で確保する方式のため、一般入試では募集が行われない点も特徴です。つまり、理数科志望者はこの推薦・特色選抜で合格を勝ち取らなければなりません。各校とも推薦入試では学科・コースの特色に合った生徒を求める傾向があり、募集人員比率も学校によって異なります。保護者の方はお子さんの志望校でどの程度の人数が特別入試で合格内定となるかを把握しておくと良いでしょう。例えば岡山操山高校は併設中学からの内部進学者で定員の約40%を占めるため、外部生は残り枠を一般入試で競う形になります。逆に岡山朝日高校や岡山芳泉高校などは特別入試を実施せず全員が学力検査で選抜されるため、一般入試一本での勝負となります。このように学校ごとの選抜方式の違いにも注意が必要です。

倍率から読み解く今年度の傾向と注目点

今年度の倍率の傾向として、全日制平均倍率が1.04倍(前年比-0.05ポイント)と低下したことが挙げられます。少子化や私立高への進学志向、専門学科人気の高まりなどが要因と考えられ、伝統的な進学校で志願者数減少が目立ちました。特に岡山朝日高校が志願者減により定員割れしたことは象徴的で、「安全志向」で確実に合格できる学校を選ぶ受験生が増えた可能性があり、難関校でも油断できない状況です。

一方で、専門学科・コースへの志願集中も顕著です。工業科や商業科など実業系では岡山工業高校デザイン科が3.88倍、水島工業高校情報技術科が2.50倍など非常に高い倍率となりました。進学校の中でも西大寺高校商業科が2.69倍と県内トップクラスの競争率となっており、専門スキルを重視するコースへの人気がうかがえます。普通科系でも岡山城東・岡山一宮・西大寺のように特色あるコース(国際系・理数系)を設置する学校は依然人気が高く、特別入試での早期合格を狙う動きが強いようです。

こうした倍率の動向から、中学生を持つ保護者として注目すべきポイントは以下の通りです:

  • ①志願倍率1.0未満=チャンス?
    倍率が低い=入りやすい、とは一概に言えませんが、定員割れの場合基本的に全員合格になる可能性が高いです。岡山朝日高のような難関校でも今年は「滑り止め不要」と言われるほどでした。しかし、「受かりやすいから」と安易に志望校を選ぶのではなく、高校で何を学びたいかを重視しましょう。倍率は来年度以降また変動する可能性もあります。低倍率の年こそ「チャンス」と前向きに捉えつつも、油断せずしっかり受験準備をするようお子さんに声掛けしましょう。
  • ②高倍率の特別入試は狭き門
    推薦・特色選抜は一般入試に比べ募集枠が小さいため倍率が高くなりがちです。今年度も理数科や国際系コースで2~3倍前後の競争率となりました。特別入試で合格を勝ち取るには、中学校でトップクラスの成績や顕著な実績が必要なケースもあります。「まず推薦で挑戦し、だめでも一般で再挑戦」という戦略もありますが、特別入試を受ける場合は早めの対策(調査書の評定アップや面接練習等)が不可欠です。保護者としてはお子さんの適性や意欲を見極め、無理のないチャレンジかどうかを一緒に検討しましょう。
  • ③倍率だけにとらわれすぎない
    数字としての倍率はあくまで「人気度」の指標です。確かに倍率が高いほど合格は難しくなりますが、一方で倍率が低いからといって安心は禁物です。倍率1倍に満たない学校でも入学後の学習環境や進学実績が自分に合っているか、お子さんの希望する部活動や校風はどうか、といった点も大切です。最終的には倍率よりも本人の適性・目標とのマッチを優先し、志望校を選んでください。

保護者へのアドバイスとまとめ

今年度の岡山県立高校入試は、全体として志願者数の減少傾向が見られたものの、学校・学科によって明暗が分かれる結果となりました。保護者の皆様におかれましては、倍率情報から得られるヒントを押さえつつも、お子さんの学びたいことや将来の進路展望に基づいて学校選択を支えてあげてください。倍率は毎年変動し得るため、「今年は低かったから安心」「高いから無理」と短絡的に判断せず、むしろなぜその倍率になったのか(学校の人気や定員、特色など)を話題にして、お子さんと一緒に情報収集・分析する姿勢が大切です。

最後に、受験はゴールではなく高校生活・その先の進路へのスタートです。倍率に一喜一憂するより、お子さんが行きたい高校で充実した3年間を送れるかを第一に考えてあげてください。私立高校や他県への進学も視野に入れる家庭もあるかもしれませんが、岡山県立高校にはそれぞれ魅力的な教育プログラムや伝統があります。今年度の最新倍率情報と傾向を参考に、ぜひ前向きに受験校選びと対策を進めていきましょう。お子さんの努力が実り、志望校の門を笑顔でくぐれる春が訪れることを心から願っています!

参考資料: 岡山県教育委員会「令和7年度岡山県公立高等学校入学者選抜 志願状況」公開資料ほか.

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