岡山・清心附属幼稚園に通わせてわかった！モンテッソーリ教育が伸ばす“自ら学ぶ力”

岡山で「自ら考えて行動できる子」を育てたいと思うなら、モンテッソーリ教育は一度は知っておきたい考え方です。進学塾サンライズの生徒にも、清心附属幼稚園出身の子が多く、その姿勢や集中力には共通点があります。この記事では、塾長として・保護者として感じたモンテッソーリ教育の本質と家庭での生かし方を紹介します。

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モンテッソーリ教育とは？「子どもを信じて待つ教育」

「モンテッソーリ教育」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
しかし、その本質を正しく理解している方は意外と少ないかもしれません。

モンテッソーリ教育は、イタリアの医師マリア・モンテッソーリが提唱した教育法で、子どもを“自ら成長する存在”として尊重することを根本としています。
大人が先回りして教えるのではなく、子ども自身が「やってみたい」「できた」という経験を積み重ねることで、自ら考え、行動する機会を与えます。この「自分で決めて、自分で動く」経験の積み重ねこそが、のちの学習意欲や思考力につながっていくのです。

モンテッソーリ教育では、子どもが失敗することを恐れません。
むしろ、失敗を通じて自分で考え、修正していく過程を大切にします。
大人は答えを与えず、“できるようになるまで待つ”。
その姿勢が、子どもに「信じてもらえている」という安心感を与え、内発的な成長を引き出します。

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清心附属幼稚園に見るモンテッソーリ教育の実践

私が「モンテッソーリ教育」に関心を持つようになったのは、進学塾サンライズを創業して数年が経ったころのことでした。
当時から「この子は地頭がいいな」「学ぶ姿勢ができているな」と感じる生徒に「幼稚園はどこだったの？」と聞くと、最も多かったのがノートルダム清心女子大学附属幼稚園でした。

調べてみると、清心附属幼稚園はモンテッソーリ教育を軸にした保育を行っていることがわかり、非常に納得しました。
園の方針や子どもたちの様子を知るうちに、「これはまさに私が大切にしている教育観と同じだ」と感じたのです。

その後、わが子3人とも清心附属幼稚園に通わせました。
実際に通わせてみて感じたのは、「教えすぎない」「待つ」「見守る」という教育の本質が、園全体に息づいているということです。
評価の軸が「できる・できない」ではなく、「どれだけ意欲的に取り組もうとしているか」にある。
それが、後の学び方に確実につながっていると感じます。

清心附属幼稚園に関心がある方は、入園面接に関するこちらの記事も参考になると思います。
ノートルダム清心女子大学附属幼稚園の入園面接対策

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モンテッソーリ教育が育てる「観察力」「集中力」「自己決定力」

モンテッソーリ教育が他の教育法と決定的に異なるのは、“能力を伸ばす仕組み”が理論的に組み込まれていることです。

1. 観察力
   子どもは「教えられて覚える」のではなく、「見て学ぶ」力を自然に発達させます。細かい手の動き、他者の反応、道具の使い方──その全てを観察して吸収する力が育ちます。
2. 集中力
   一度興味を持ったことに深く没頭できるように、環境が設計されています。これは単なる遊びではなく、“主体的に取り組む訓練”です。幼児期にこの集中の型を身につけた子は、勉強でも驚くほど集中できます。
3. 自己決定力
   「今日はこれをやりたい」と自分で選ぶ経験を積むことで、自然と“自分で決めて動く”力が身につきます。
   これは、後の勉強習慣にも直結します。自分で決めたことだから、やり抜く。そうした姿勢の原点が、幼児期にあるのです。

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「通わせるだけ」ではもったいない：家庭実践で効果は何倍にも高まる

モンテッソーリ教育は、幼稚園に通わせるだけで完結する教育ではありません。
家庭でも同じ考え方を意識して取り組むことで、教育効果は何倍にも高まります。

たとえば、園では「自分で選ぶ」「自分でやる」場面を日常的に体験しますが、家に帰って親がすべて決めてしまうと、その積み重ねがリセットされてしまいます。
逆に、家庭でもモンテッソーリ的な関わり方をすることで、園で育った力が家庭でさらに育ち、勉強への土台となっていくのです。

家庭でできる3つの実践

1. 小さな選択の積み重ねを大切にする
   「今日は青い服にする？赤い服にする？」と選ばせるだけで、自己決定の習慣が育ちます。
2. 手を出さず、待つ勇気を持つ
   靴を履くのに時間がかかっても、見守る。
   「助けること＝成長の機会を奪う」ことを忘れずに。
3. 環境を整える
   子どもの目線の高さに収納を置く、手が届く場所に道具を置く──それだけで自立行動が増えます。

こうした家庭での実践が、清心附属幼稚園で育まれる学びを“家庭教育で補強する形”になります。

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「天才児を育てる教育」ではないが、“天才を育てる土台”にはなる

モンテッソーリ教育というと、「天才児を育てる教育」として話題になることもあります。
確かにそれは誤解を招きやすい表現ですが、実際に多くの優秀児がこの教育を受けて育っていることも事実です。

有名な例では、藤井聡太棋士が幼少期にモンテッソーリ教育を受けていたことが知られています。
また、Google創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン、Amazonのジェフ・ベゾス、Facebookのマーク・ザッカーバーグ、さらにはオバマ元米大統領も、いずれもモンテッソーリ教育出身者として知られています。

研究データでも、モンテッソーリ教育を受けた子どもは集中力・創造力・自己調整能力が高く、学力や社会性にも良い影響があることが報告されています。ミルウォーキーの抽選（ロッタリー）を活用した比較では、モンテッソーリ校の子どもは就学前段階の読み・算数で有意に高く、社会的スキルや実行機能にも良い傾向が見られました。（参考：米ウィスコンシン大学研究, Science誌 2006年掲載）。さらに、キャンベル共同研究（2023）による体系的レビューでは、学力・非学力の双方で有意な正の効果があること、実社会の学校文脈では学力で約0.25標準偏差の上振れが見られることが報告されています。

つまり、「モンテッソーリ教育は天才を作る教育ではない」が、“天才が育つための環境を整える教育”であることは間違いありません。
特別な才能を無理に引き出すのではなく、誰の中にもある潜在的な能力を最大限に引き出す仕組みが、モンテッソーリ教育の本質なのです。

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モンテッソーリ教育と“算脳トレ”が目指すものは同じ

モンテッソーリ教育では、幼児期から「数を感じる力」を育てることが重視されています。
たとえば、「10個のビーズ」や「長さの棒」などを実際に手で触れ、並べ、比べながら、数の量感・順序・関係を理解します。
この段階では、数字や記号よりも「実感を伴う理解」を大切にしています。

一方、進学塾サンライズの算脳トレも、まさにその延長にあります。
小学生になると、算数の内容は抽象的になりがちですが、頭の中で量や関係をイメージする力（数感）を持っている子ほど、応用問題に強くなるのです。
算脳トレの授業では、図やパターンを使いながら、数・量・図形を「考える対象」として扱います。
これはまさに、モンテッソーリ教育が幼児期に目指している「自分の手で理解する学び」を、より高度に発展させた形です。

モンテッソーリ教育の教具に触れて育った子どもが、算脳トレの授業を受けると、その理解の速さに驚くことがあります。
数を“覚える”のではなく、数を“感じる”ことから出発しているため、思考がスムーズにつながるのです。

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「数を感じる」から「数を使いこなす」へ

モンテッソーリ教育で培われた「見る・触る・比べる」という学び方は、算数での思考力に直結します。
サンライズでは、それを次の段階──自分の考えを言葉や式で表す力へと発展させます。

算脳トレの授業では、

• 図形の構造を“言葉で説明する”
• パターンの変化を“式に置き換える”
• 問題を“順序立てて解く”
  といった練習を通じて、論理的思考と数的感覚を結びつけるトレーニングを行っています。

つまり、モンテッソーリ教育が育てる「感覚的な理解」と、サンライズが目指す「思考的な理解」は、連続する一つの学びの道なのです。
幼児期にモンテッソーリ教育の考え方を取り入れ、小学校以降に算脳トレで“考える算数”へとつなげることで、数理的な思考力の伸び方は圧倒的に違ってきます。

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具体的なステップアップのイメージ

学びの段階	モンテッソーリ教育	サンライズの算脳トレ
幼児期	触覚・視覚で「数の量」を感じ取る	—
小学生初期	数の関係や構造を図で考える	「イメージで考える算数」へ発展
小学生中〜高学年	論理的思考・文章題の理解	「なぜそうなるか」を説明する算数

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このように、モンテッソーリ教育と算脳トレは、教育段階が異なるだけで同じ目的──“自ら考える力”の育成──を共有しています。
家庭でモンテッソーリ教育的な環境をつくり、小学生以降は算脳トレで思考力を磨くことで、幼児から中学生まで一貫した学びの土台をつくることができます。

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モンテッソーリ教育が「自学力」につながる理由：幼児期の「選ぶ→やる→やり抜く」が学びの核に

サンライズで教えていると、自ら学ぶ子は例外なく幼児期に「やらされない学び」を経験していると感じます。
それがまさに、モンテッソーリ教育の根底にある考え方です。

子どもが自分で決め、考え、試すことを繰り返してきた経験は、後の勉強の姿勢にそのまま表れます。
「どうしてこうなるのかな」「自分でやってみよう」――この感覚を持っている子は、問題に出会っても逃げません。
先生や親がいなくても、自分で考える習慣ができているのです。

さらに、モンテッソーリ教育で育つ集中力は、学習習慣の大きな基盤になります。
一度集中に入ると、周りの声が聞こえないほど没頭する。
この“深い集中”を幼児期に体験している子は、小学校以降の勉強にも驚くほどスムーズに入り込めます。

サンライズの教育方針でも、「やらされる勉強」から「自分で学ぶ勉強」へという考えを大切にしています。
子ども自身が課題を見つけ、自分で解決していく力。
それはまさに、モンテッソーリ教育の延長線上にある力だと思っています。

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幼児期の“学び方”が一生を左右する

モンテッソーリ教育は、特別な才能を伸ばすための教育ではありません。
むしろ、どんな子にも備わっている「自ら育つ力」を信じて引き出す教育です。

清心附属幼稚園のように、子ども一人ひとりの個性を尊重しながら見守る環境は、幼児期の成長にとって理想的です。
しかし、同じ考え方を家庭でも取り入れることで、親子の関わり方そのものが変わります。

「教えるより、見守る」
「急がせるより、待つ」
「結果より、過程をほめる」

これらを意識するだけで、子どもの中に“自ら学ぶ力”が芽生えます。
そしてそれこそが、将来どんな学びにもつながる“本当の土台”なのです。