定期考査脳にしない

 

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定期考査脳

前回、器を大きくするには、2つの力を育成するということをお話ししました。

そのことについて、今回は具体的なお話をしますね。

前回のお話はこちら↓

岡山朝日高校の入試は、自校作成問題、つまり独自の問題なわけですが、それが簡単だという人もいます。

実は結構難しいんですけどね。

例えば、令和4年度の数学の問題。

問3の問題について。

3桁の自然数N がある。 Nが3の倍数であるとき, N の各位の数の和も3の倍数であることを証明しなさい。

この問題、正答率は7%です。

岡山朝日高校を受験するような子でもほとんどの子が解けない。

でも、このことは小学校や中学校で学んだはずなんです。

問題は解いたことがない、見たことがないとしても、「自然数」「倍数」や「証明」「文字式」を知っている。

だから頭の中を整理して、分析する力があれば、このレベルの問題が解けないということにはならない。

でも、有機的に情報を結び付けることができないんです。

育成していく上で邪魔になるものがあるのです。

私は「定期考査脳」と呼んでいます。

定期考査の点を取るために勉強しているという風に思っているようなことを長くしていると、本当に脳がそういう風になって、先ほどのような分析力とかいうのが身につかなくなります。

中学のレベルだったらテスト前に長時間勉強して、英語だったら教科書の本文を何回も書いていったら、点が取れますからね。

すると、なかなか大学受験を突破できるようなレベルの子どもにはなれないのです。

中学の時はすごく点がいいですよ。

でも応用が利かない。

私はそういうタイプの子を定期考査脳といって、大変危険視しています。

「点を取るためだけにするな」ということを何かの形で教えてあげないと、親も子もこの点数に満足しているのです。

おそらく高校受験も突破できるでしょう。

トップ校にも行くでしょう。

学校の成績もいいのですから。

でも、トップ高校に行って、すごい挫折を味わって、心が凹んで何もしなくなる。

もう沢山そういう高校生を見てきました。

そういう子を作ってはいけないということです。

で、中学の時にそのことを注意してあげる。

そしてここでもう一つ、とても大切なことがあります。

高校生の勉強をする時には、どうしても中学生の段階で養っておかなければいけない力ですが、学校の授業を受ける時に、ものを聞く力が養われていないと、講義形式で力をつけることはできません。

子どもたちが学校で受けている授業は、一斉形式ですよね。

ですから、一斉授業で聞く力がなかったら、塾だけでなく、学校の授業でも力が身に付きません。

今は個別指導形式の塾というのが多いです。

個別というのは、一対一なんです。

一斉ではないんです。

それが高校になって、よく知っている人ではなくなって、よく知らない人がやってて、内容も難しくて、「え~何だかよくわからない」と思うのは当然なんです。

ですから、高校でうまく授業を理解するためには、小学校や中学校から聞く力を養ってあげないと、なかなか高校からの授業についていくのは難しいと思います。

だから、子どもたちにはこう言っています。

大学生になったら、大学の先生は黒板をほとんど書きません。

ばーっとしゃべって、書くのは題程度で、大学生は皆肝心な事をノートに書いています。

で、それができる人が大学生になっている。

じゃあ、高校はどうか。

高校はある程度書いてくれる。

でも、先生はこう考えて、こう考えて、こうなったから、だからという説明なんかはどこにもないですよ。

例えば、物理。

式書いて答え、それだけです。

でも答え書いてもしょうがないじゃん。

「こう考えて、こう考えて、こうなったから」というところを聞かないとダメなんでしょ?

それを書くんでしょ。

あなたたちのノートは答えだけじゃん。

そんなノート役に立つの?と振って、じゃあこれからばーっと言うから、どれだけ書けるかやってごらん。

というな授業もしています。

それから、息継ぎも大切にしています。

黒板を写すだけの子は、息継ぎが多い。

わかりますか?

顔を黒板とノート交互に往復させて、まるで水泳の息継ぎみたいな状態です。

一方、必要なところだけ書いている子は、聞く力があります。

息継ぎが多い子は話をほとんど聞いていないので、理解しようとしていません。

それは何回も何回も言ってやらないといけないのです。

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