「なぜ大学受験を視野に入れた幼児、小学生、中学生指導をしていくのか」という話から、前回は、「具体的にどのような指導をしているのか」についてお話をしました。
ほとんどの親御さんは、高校生になった場合、高校生の学習は高校任せです。
岡山朝日高校の進学状況を見てみてください。
HPから見ることができます。
学年360名です。(令和7年に高3が320名になります。)
岡山県下トップ校ですよ。
そのうち、現役生の国公立大学合格は令和2年が170人、令和3年が177人、令和4年が199人です。
少しずつ増えてきていますが、その割合は、令和2年が約47%、令和3年が約49%、令和4年が約55%、ようやく5割を超えてきたところです。
10年前は、117人で約37%、4割を切っていました。
それだけしか国公立大学に進学していない。
どうですか?多いですか?
岡山トップ校ですよ。
トップ校でこんな程度?と思いますよね。
イメージとしては、どこも一緒だと思うのですが、超進学校やトップ校に行けば、東大や京大や阪大やといった旧帝大系といったところにちょっと頑張れば行けるよ、というようなイメージを持っている人が多いと思うのですが、全然中身は違います。
これは岡山だけの話じゃなくて、他も一緒だと思うんです。
それは、高校が悪いというのではなくて、現実を見て欲しいのです。
トップ校でもこんなもんなんです。
ですから、準備をしなければならないのです。
大学受験を視野に入れた指導であるということから、高校受験のハードルが意識的にぐっと下がります。
高校受験をファイナルイベントにしてしまうと、そこのハードルが100%になるんです。
でも、その先にある大学受験を視野に入れた学習計画をすると、自然に高校受験のハードルがぐっと下がってしまう。
「行って当然でしょ」というような形になっていく。
そのことによって中学生の意識は随分変わるのです。
以下は、京都大学 前期 経済学部の問題です。
Aは、日本の社会と文化、つまりは日本人の意識の構造の特徴として、集団の絶対化や空間に対する部分尊重主義、歴史的時間に対する現在主義等があげられる、と述べる。Bは、時間的空間的に離れたものに我々が付与する重要度は、遠く離れるにつれ、一般的には低下する。しかし、世界的な通信と航空輸送および科学の発達で、時間的空間的視野が著しく拡大した。それをふまえて、我々の行為の本当の結果は次回以降のために初期条件を設定することで、この世を次世代の人に残す時、彼らにとって良い初期条件とは何かを問う。
設問3
Aが示している日本文化の「時間、空間をめぐる(部分と全体の関係)についての世界観」をめぐる特徴は、現在の国際社会が抱える問題(例えば、国家・宗教間の対立の問題、環境問題、経済格差の問題など)の解決に日本が取り組む上で、どのような長所と短所をもっているのか、Bが論じている社会的なシステムの設計の在り方と対比させながら、議論せよ。議論に際しては、現在の国際社会が抱える重要な問題をひとつ取り上げ、できるだけ具体的に論じよ。
京都大学の前期の経済学部の小論文より
「全然そんなのまだまだ先でしょ」とお思いでしょう。
でも、中1なら後6年でこれが解けるようにならないといけないんです。
難しいですよ。
これが現実なんです。
他の大学も同じです。
そんなに簡単ではない。
だけれども、後6年でそれをせねばならない。
つまり、漢字がどうしたとか、英単語が覚えられませんとか、そういう次元の話をしているのではないのです。
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