「お前は、こんな問題もできないのか!」
この言葉を、最近いつ使いましたか?
特に、普段から、少しでもお子さんの勉強を見ている親であれば、思わず口に出てくる言葉ではないでしょうか。
テストの答案用紙を見たら、つい頭にきて「こんな問題もできないのか!」と言ってしまう気持ちはわかります。
悪気はないでしょうが、良い言葉ではありませんよね。
なぜなら、そう言っても、成績は上がらないから。
それどころか、子どもがやる気をなくしてしまいます。
親自身、わかっていても、怒り、悲しみの感情を抑えきれずに口からつい出てしまう。
言葉というのは、使い方によって、子どもを伸ばすことも、腐らすこともできる両刃の刃。
だからこそ、使い方にはぜひ敏感になってほしいものです。
という私も、指導の際に言っちゃいます。
ちょっとだけ言葉は違いますけどね。
この「違い」を知ることで、普段言ってしまう言葉でも、ものすごく効果の出る言葉に変身してしまいます。
ポイントは、ただ1点。
言われる側の子どもがどのように感じ取るか?を知ることです。
「お前は、こんな問題もできないのか!」と言われたらどう感じるか。
なんだか冷たく感じますよね。
お前は、自分(父・母)とは違うという突き放した感じもします。
そこで、必殺技の登場です。
しかも、超カンタン♪「は」を「が」に、「も」を「を」に変えます。
以上!意味わかります?
つまり、「お前は、こんな問題もできないのか!」を「お前が、こんな問題をできないのか!」に変える。
どうですか?
期待している気持ちをそのままストレートに伝えるためのちょっとした工夫です。
「言われる側の子どもがどう感じるか」これがすべて。
たとえ、期待心からの発言であっても、うまく伝わらないと逆効果。
ましてや、普段生活をずっと共にしている親だからこそ、子どもに与えるダメージは、先生の比ではないくらい大きくなる。
前者の言い方は、親が子どもの敵になっています。
そんな気はないでしょうが、知らず知らずのうちに親が敵になっている。
一方、後者は、子どもの味方になっています。
もちろん、本来、親は子どもの一番の味方なのですが、家庭での発言の積み重ねによって、子どもにはそうとは感じられなくなるわけです。
これが、言葉の怖いところ。
最初に言ったように、それが積み重なれば、先々・・・、というわけです。
ご家庭では、子どもの味方であることが、ちゃんと伝わっていますか?
家の中では、何の歯止めもない親こそが、こだわっていかないといけないものだと思います。
この「プライドをくすぐる叱り方」。
ちょっとした言葉の違いですが、効果はすごく違います。
しっかり頭に叩き込んで、練習しないと、つい「お前は・・・」と言ってしまいますよ!