お金や物で釣らない
お子さんは、何か目標を作ると、「頑張ったら何くれる?」が口癖ではありませんよね?
「塾長!俺さ~、今度テストで90点取ったら、スマホ買ってもらえるんよ~!」
「〇点取ったら、先生何かちょうだい。」
あるいは、小遣いが欲しければ、親が指定したページを仕上げないといけないようにしているとか・・・。
こういった家では、何か頑張ったり、よいことをしたりすると、ご褒美としてお金や物をもらえるということになっているようです。
物心つく頃からずっとそうやって育てられたのかもしれません。
それで、その子にはそれが当たり前になってしまったのです。
私は、それは貧しい価値観だと思います。
ご褒美をもらうために、テストで点数を取りたい、だから頑張る、という価値観でいいのでしょうか?
できないことができるようになりたいからがんばる、という価値観で生きて欲しいと思います。
できないことができるようになったことや、自分ががんばったことを素直に喜べる子であってほしいと思います。
その上、さらに周りから褒められたり、ご褒美をもらえたりすればうれしいものですが、それは最初に目指すべきことではないと思います。
ご褒美を最優先に求める価値観では、真の幸せは味わえません。
それは、いつも他者からの評価ばかりを当てにする行き方です。
いつも誰かに喜びを与えてもらうのを待つ生き方です。
でも、何事においても、他人には本当の評価はできないものです。
自分がどれだけがんばってできるようになったのか、それを知るのは自分だけです。
自分で納得して、喜ぶことこそ、真の幸せではないでしょうか。
努力はカッコイイと思わせる
子どもは、友だちから「カッコイイ」と思われることには熱心に取り組みます。
でしたら、子どものそんな思いを刺激して、やる気を引き出すために、偉人の伝記を読ませるとよいでしょう。
難しい本である必要はありません。
子供向けの漫画の伝記は読みやすく、おもしろく作ってあります。
ですから、読書に馴染みが薄い子でも、楽しく読めます。
伝記というのは、必ず挫折や苦難を乗り越えて、努力を重ねた結果、最後には成功するというストーリー展開になっています。
伝記をドンドン読ませると、子どもは次第に、
「難しいことにチャレンジすることはカッコイイんだ」
「ハッピーエンドを迎えるためには、必ず困難がつきものだ」
と思うようになっていきます。
小学生は「努力なんてカッコ悪い」としらけたりしません。
「努力」=「カッコイイ」という思考回路が一旦出来上がると、「良い学校に行くには、やっぱり努力しないとダメだな~」と、勉強にも意欲的になっていきます。
「そんなことで、うまくいくわけがない」と考える方もいるでしょうが、子どもたちは素直に受け止め、実際に変わっていくのです。
子ども向けの伝記はたくさん出版されていますし、図書館にも揃っています。
伝記をきっかけに読書好きになることもありますので、一石二鳥です。