子どもも親も、悪い妄想や錯覚にとらわれている時があります。
そうなると、元気もやる気も健康も損なわれていきます。
子どもがお母さんに「勉強しなさい」と言われただけなのに、
「自分は嫌われている」と妄想してしまうことだってあります。
お母さんと面談すると、
中には「うちの子はやる気がない」と言われます。
話を聞いてみると、
「部屋を見に行ったら、テレビゲームをしていた」
という事実を見て、
「うちの子はやる気がない」
「うちの子はダメな子だ」と言っているのです。
それは、単に「テレビゲームをやっていた」というだけです。
その子は教室に来ると、よく勉強をします。
明るく、友だちもたくさんいる子です。
ゲームをしていたのは、「ゲームをやりたいというやる気があった」
わけで、「ダメな子」を証明するものでもありません。
神経質になると、ちょっとしたことでも
悪い方へと考えてしまいがちです。
お互いのコミュニケーション不足が原因かもしれません。
親子の信頼関係がとても大切なのです。
ですから、事実をしっかりと見極める冷静さをもってもらい、
子どもを否定的に見ないで温かく見守って欲しいのです。
同じ出来事があっても、「自分はいつも被害者だ」と
思いこんでしまう子は、不満とイライラがつのり、
良い成果を生み出していくことが難しいのです。