これまで、「自分はできる」と思うことが大事だと言ってきました。
ただ、その、「よい思い込みを大切にする」ことと、
「客観的データを無視する」ということは、同じではありません。
模擬テストの偏差値が40しかないのに、
偏差値60の学校を受けても、やはり、それは合格しません。
「でも、合格可能性は0%ではないでしょ?」と思って、
賭けにチャレンジさせる親がいますが、
受験では、そんな奇跡はまず起きません。
ましてや、そんな子に対して、
「あなたは、大丈夫。絶対に合格する」と言っているのは、
何を根拠にしているのでしょう?
それまで、何もしなかったのにも関らず、
急に直前になって、慌てて励ましても遅いのです。
それでは、単なるウソつきになってしまうだけです。
50メートルを10秒で走る子が、
8秒で走る子と勝負をしたら、勝てるでしょうか?
絶対に勝てません。
受験に奇跡はない。
これが現実です。
多くの子が、だいたい自分の偏差値通りの学校へ合格していきます。
模擬テストのデータは、「過去と今の実力」として大切にし、
未来への計画作りに役立てましょう。