より高いレベルを目指すなら、ときには「叱る」ことをしなければならないこともあります。
私も、生徒を叱ることがよくあります。
そのときに、伸びる子というのは、「叱られた」ということを真面目に受け止めます。
「うるさいなあ」「いいや、聞き流しとけ」ということは、まずありません。
「叱ってもらえる間は期待されている証拠。
叱ってもらえなくなったときは期待されなくなった証拠」
ということを子どもたちが知っているからです。
もちろん、誰もが、叱られるよりも褒められることの方が好きです。
だから、叱る側にも注意が必要です。
「叱るということは、あなたを好きで、あなたに期待しているからだ」という心で叱らねばなりません。
怒りの感情、怒りの表情や思いつきで叱ることをやったら、子どもは委縮し、「自分はやっぱり駄目な人間なんだ」という錯覚を始めます。
「叱る」と「怒る」は違うのです。
叱ったときには、その行動が改善されたときには必ず“ほめて完結”させなければなりません。
叱られれば、子どもは一時的に落ち込みます。
しかし、叱りっぱなしではなく、その後のフォローまできちんとやることで、「この人は自分のことを見守ってくれているんだ」
という信頼感が芽生えます。
ここが重要なのです。
また、子どもが失敗し、落ち込んでいるときに叱るのは、子どもを追いつめることになって、逆効果です。
言いたいことは一度、胸に納めて、まずは励ましましょう。