目標を立てるときに注意することは、
まずは、確実にできる小さなステップから始めることです。
例えば、家で全く勉強しない子が、いきなり、
「毎日3時間勉強する!」なんて言っても、
三日坊主で終わるだけです。
こんなお話を聞きました。
Aくんは、家での勉強はおろか、
塾の宿題もまったくやってきませんでした。
遅刻や欠席も頻繁です。
そこで、「毎日、学校帰りに塾に寄り道していけ」と言ったところ、
遊びの延長なのか、毎日ニコニコ顔で来るようになり、
遅刻や欠席をしなくなりました。
その次に、「毎日、3分間だけ集中して机に向かう。それ以上はするな」
と目標を設定したそうです。
「たった3分」と不安に思う方もいるでしょう。
でも、勉強する習慣のない子に、
いきなり、「1時間やれ」と言ってみても無駄です。
無理やりにやらせても、勉強するフリをするか、
ますます勉強嫌いになるだけです。
たとえ3分といえども、まずは毎日勉強する習慣を
つけることが大切です。
最初のうちは、「3分やったから」といって、
その後は漫画やテレビゲームをやっていたようですが、
「3分以上するな」というと不思議なもので、
Aくんは1ヶ月もしないうちに1時間以上も
勉強するようになったそうです。
彼は結局、中学受験も合格しました。
目標は小さなステップに分けて、できるところから始めて、
確実にクリアすることが大切です。
小さな成功体験は次のステップへ進むエネルギーとなり、
子どもに大きな自信を与えます。
小さな目標から始めて、少しずつ大きな目標へ
チャレンジすることが、やる気を引き出すコツなのです。