中学生の英単語の覚え方はどれが正解?効率よく覚える6つの勉強法を比較

「英単語、どうやって覚えたらいいの?」——中学生の子どもがそんなふうに悩んでいたら、それは英語学習のごく自然な通過点です。しかし、単語帳を使う方法もあれば、使わない方法もあるし、例文を重視する人もいれば、覚える必要はないと言う人も。あまりに情報が多く、混乱してしまうこともあるでしょう。本記事では、中学生におすすめの英単語の覚え方を6つに分類して、それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較しながら解説します。お子さまの目的や学力に合わせて、最適な方法を選ぶヒントにしてください。
単語の覚え方がバラバラな理由とは?
英語の勉強を始めたばかりの中学生にとって、「単語の覚え方がわからない」「いろんな方法があって混乱する」と感じるのはよくあることです。実際、英単語の覚え方について調べると、使う教材も方法も人によってバラバラ。ある人は「例文を丸暗記しろ」と言い、別の人は「単語帳はいらない」と言います。
こうした違いが生まれるのは、英単語の学習には絶対的な正解がないからです。目的も英語力も人それぞれ。つまり、自分に合った方法を見つけることが何より大切なのです。
英単語の覚え方6パターンを徹底比較!
ここからは、よく知られている6つの単語の覚え方について、それぞれの特徴とおすすめポイントを紹介していきます。
1. 単語帳×和訳型:王道だけど落とし穴も?
「apple=りんご」「book=本」といったように、英単語と日本語訳を1対1で覚える方法です。最もシンプルで取りかかりやすく、多くの中学生が最初に使う方法でもあります。
メリット:
- 情報量が少なく、短時間で多くの単語を覚えられる。
- 単語帳1冊を終えたという達成感が得られやすい。
デメリット:
- 英文を読むときにいちいち日本語に変換してしまい、読むスピードが落ちる。
- 単語の意味を文脈に応じて柔軟に理解する力が育ちにくい。
単語の「使い方」ではなく「意味」だけを機械的に覚えるので、英語力の土台作りには不向きかもしれません。



2. 単語帳×例文型:文で覚えると応用力がつく!
単語と一緒にその単語を使った短い例文が載っているタイプの単語帳を使い、例文ごと理解して覚える方法です。
メリット:
- 単語の「使い方」や「文の流れ」が理解できる。
- コロケーション(単語の自然な組み合わせ)も身につく。
- 長期記憶に残りやすく、試験でも応用が利く。
デメリット:
- 学習に時間がかかる。(効率的に覚えられるよう工夫されているものもあります。)
- 例文が1つしかない場合、他の使い方には対応できないことも。
基礎から英語力をつけたい中学生には非常におすすめの方法です。時間をかけてでも、しっかりと力をつけたい人に向いています。



3. フレーズ型:効率重視の最強コスパ学習法
「make a decision(決定する)」「take a look(ちょっと見る)」といった定型表現(フレーズ)で覚える方法です。『システム英単語』『TOEICの金のフレーズ』などがこの型です。
メリット:
- 単語とセットで自然な使い方を覚えられる。
- 試験に出やすい表現が多く、効率よく得点力が上がる。
- 周回が早く、学習継続もしやすい。
デメリット:
- 文法や深いニュアンスには触れにくい。
- 単語の本質的な理解にはつながりにくいことも。
「とにかく定期テストや入試の点数を上げたい!」という中学生におすすめです。
4. 長文型:英語力を総合的に伸ばすならコレ
速読英単語シリーズのように、重要単語を含んだ英文を読んで覚える方法です。文章の中で単語がどう使われているかを体感しながら覚えます。
メリット:
- 英文読解力がつく。
- 文脈の中で単語の意味を理解するので実践力が身につく。
デメリット:
- 学習に時間がかかる。
- 単語が自然に入っていない不自然な文もある(教材選びに注意)。
試験直前ではなく、普段の学習で英語力そのものを鍛えたいときにおすすめの方法です。


5. 単語帳を使わない「調べながら学習」
英文を読んだり聞いたりして、知らない単語に出会ったら辞書で調べて覚えていく方法です。教科書や英語ニュース、洋書などが教材になります。
メリット:
- 実際の使われ方で単語を覚えられる。
- 興味のあるテーマなら楽しく続けられる。
デメリット:
- 初心者には単語の多さに圧倒されやすい。
- 辞書をひくのが面倒で挫折することも。
ある程度英語に慣れてきた中学生向けの方法です。学習習慣がしっかり身についている子なら、力になります。
6. 調べない「自然習得」派は非現実的?
英語の絵本や動画などをたくさん見聞きして、意味を推測しながら自然に覚える方法です。いわば「英語のシャワーを浴びる」学習法です。
メリット:
- ニュアンスや使い方が自然に身につく。
- 辞書をひかずに勉強できるためストレスが少ない。
デメリット:
- 習得に時間がかかる。
- 中学生レベルの学力では、素材選びが難しい。
自然に覚えるには時間と量が必要なので、試験対策を考えると現実的ではありません。
単語学習の目的を明確にしよう
「英語が読めるようになりたい」「テストで点を取りたい」など、目的によって合う覚え方は変わります。
たとえば、試験対策なら「例文型」や「フレーズ型」が圧倒的に効率的。英語力を本質的に伸ばしたいなら「長文型」や「調べながら学習」がおすすめです。
結局どれがいい?目的別おすすめ学習法
目的 | おすすめの方法 |
---|---|
定期テスト・入試対策 | 単語帳(例文型・フレーズ型) |
英語力の土台を作りたい | 長文型・調べながら学習 |
英語が苦手でとっかかりが欲しい | 単語帳(和訳型)+補助的に例文型 |
英語が好きで続けたい | 興味のある英語コンテンツ+辞書活用 |
入試対策として、英単語帳を考えるなら、例文型あるいはフレーズ型がおすすめです。
親ができるサポートとは?
最後に、親ができるサポートのポイントを3つにまとめます。
- やり方に口を出しすぎないこと。
どの方法が合うかは本人にしかわかりません。子どもが「やりやすい」と思う方法を信じてあげましょう。 - 続けていることをしっかり褒めること。
成果よりも継続を評価してあげることで、やる気が維持しやすくなります。 - 無理のない量で続ける環境をつくること。
10分でも毎日やれば効果は出ます。「たった10分でも頑張ったね」と声をかけてあげましょう。
まとめ
英単語の覚え方に正解はありません。だからこそ、目的に合った方法を選び、地道に続けていくことが一番の近道です。焦らず、子どもと一緒にベストなやり方を探してみてください。
「単語を覚えられない…」と悩んでいるお子さまに、今日のこの記事が少しでもヒントになれば嬉しいです。