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『先考力』を伸ばす子育て術|子どもの選択力を高める生活のヒント

子どもが自分で考えて未来を切り拓くためには、「先を読む力=先考力」が大切です。日常の小さな選択を通じて、子どもの先を考える力を育てるには、まず親であるあなた自身が選択の基準を持つ必要があります。今回は、「生産的な選択」と「消費的な選択」をテーマに、子どもが積極的で能動的な人生を送れるようになる子育ての具体的なヒントをご紹介します。

目次

子どもの未来を変える『先考力』とは?

子育てをしていると、「うちの子は自分から考えて行動できるかな?」「将来、自分の力で問題を解決できるようになるかな?」と、心配になることがありますよね。そんなとき、ぜひ意識してほしいのが『先考力』という考え方です。

『先考力』とは、未来をイメージしながら、今するべきことを自分で選び、行動する力のこと。
もう少しわかりやすく言うと、「自分で先を考えて選択し、主体的に行動する力」です。

なぜこの力が重要なのかというと、子どもの人生は常に『選択の連続』だからです。

人は1日のうち、意識的に行う選択が70回、無意識のものも含めると約2万回もの選択をしていると言われています。朝ご飯に何を食べるか、今日は何を着ていくか、遊びの時間に何をするかなど、些細な選択から将来を決める重要な選択まで、子どもの日常は『選択』であふれています。

そして子どもは、親がどのように選択しているのかを日々見て学んでいます。
つまり、親である私たちの選択の仕方が、そのまま子どもの『先考力』を左右しているのです。

子どもが自分で考え、自分で選ぶ力を持っていれば、大人になったときも主体的で積極的に人生を歩んでいけます。困難な場面に出会ったとき、自分で解決方法を考えて動ける力が身についているかどうかは、『先考力』があるかどうかにかかっています。

「先を考える力」は、特別な教育や難しい方法で育つものではありません。
実は、普段の生活の小さな選択の積み重ねで身につけることができます。

そのためにはまず、『親自身が先を考える習慣』を持つことが大切です。
親が毎日の暮らしの中で意識的に選択をしている姿を子どもに見せることで、自然と子どもにもその習慣が根付いていきます。

例えば、

  • おもちゃを買うとき、本当に子どもが主体的に遊べるものを選ぶ
  • 食事をするとき、自宅で一緒に作ることを選ぶ
  • テレビやスマホの時間を決めて、他の遊びや学びに積極的に取り組む

こういった『先考力』を意識した選択を日々積み重ねることで、子どもは自然と将来を考え、主体的に行動できる力を身につけていきます。

『先考力』を持った子どもは、大人になっても自分の未来を自分の力で切り拓いていくことができます。子どもの未来を変えるために、ぜひ今日から親子で『先考力』を意識した生活を始めてみませんか?

親の選択が子どもの「考える力」を決める理由

子どもが成長するなかで最も影響を受ける存在は、まぎれもなく親である私たちです。特に子どもは、**「親がどのように選択するか」**を毎日の生活の中で繰り返し観察しています。そして、無意識のうちにそのやり方を真似し、自分の行動の基準にしていきます。

子どもは、生まれてから自分の意思で選ぶ機会が増えていきます。赤ちゃんの頃は親がすべての選択をしますが、やがて「何を着るか」「何を食べるか」「何で遊ぶか」など、子ども自身が選ぶことが増えていきます。このとき、子どもがどのような選択をするかは、親が普段どのような基準で物事を選んでいるかに強く影響されます。

なぜなら、子どもは親の「選択の仕方」を観察し、「こういう場面では、こういう考え方をすればいいんだな」と無意識に学ぶからです。たとえば、親がいつも「なんとなく」物事を選んでいると、子どもも同じように「なんとなく」選ぶ習慣がついてしまいます。逆に親がしっかりと理由をもって選択していれば、子どもも自然に理由や目的を考えて選ぶようになります。

また、選択には「積極的で主体的な選択」と「消極的で受け身の選択」があります。子どもが積極的で主体的な人間になるためには、親が日頃から「自分で考え、自分の責任で選択する姿勢」を見せることが非常に大切です。親が主体的に選択する様子を見て育った子どもは、「自分も自分で考えて決めよう」という考え方が自然と身についていくのです。

とはいえ、あまり難しく考える必要はありません。日常の小さな選択こそが重要なのです。例えば、

  • 買い物のとき、「なぜこれを選んだのか」を子どもに話す。
  • 外出先を決めるとき、「何をしたいか、何を大事にしたいか」を子どもと一緒に考える。

こうした日々の選択の積み重ねで、子どもは自然に『考える習慣』を身につけていきます。

親が選択の基準を持つことは、子どもに『考える力』をプレゼントすることにほかなりません。子どもの未来は、親であるあなたの毎日の小さな選択から始まっているのです。

「生産」と「消費」の視点で子育てを考えてみよう

子育てをする中で、毎日さまざまな選択をしている私たちですが、実はその選択には2つのタイプがあります。それが『生産的な選択』と『消費的な選択』です。この視点を持つことで、子どもが主体的に行動できるようになるためのヒントが見えてきます。

まず、『生産』と『消費』という言葉を少しわかりやすく整理してみましょう。

  • 『生産』とは、自分から主体的に動き、何かを生み出すこと。
  • 『消費』とは、受動的に何かを与えられて楽しむこと。

例えば、おもちゃで遊ぶ場面を考えてみてください。赤ちゃんが初めて遊ぶおもちゃとして、ガラガラや積み木などの自分の手を使うものを選ぶと、それは『生産的なおもちゃ』になります。一方、テレビやスマートフォンの動画のように、ただ見ているだけで楽しめるものは『消費的なおもちゃ』といえます。

もちろん、子育てをしていると、親としてはテレビやスマホのような『消費型』のおもちゃはとても便利です。スイッチを入れるだけで子どもが喜び、その間に家事も進められます。しかし、この便利さに頼りすぎてしまうと、子どもは受け身の楽しさに慣れてしまい、自分から積極的に遊ぶことが面倒に感じるようになります。

一方で、『生産型』のおもちゃは、子ども自身が手を動かし、頭を使い、工夫しなければ楽しむことができません。ガラガラを振って音を出すためには、自分で握り方を変えたり、力を調節したりと、頭も手もフル回転します。これが、『考える力』や『積極的に行動する力』につながるのです。

大切なことは、『消費型』のおもちゃや楽しみ方が絶対にダメというわけではないこと。大事なのはバランスです。子どもの成長のためには、『生産』と『消費』のバランスを親が意識してあげることがポイントです。

日常生活のあらゆる場面でも、「生産」と「消費」の視点は使えます。

例えば、

  • 家族の誕生日に、親子でケーキを一緒に手作りすることは『生産』。
  • レストランで食事をすることは『消費』。

どちらも楽しくて素敵な時間ですが、手作りする場合には、子どもが主体的に関わり、工夫する力が身につきますよね。

さらに、『勉強』という活動もまさに『生産』です。小学校に入ると、子どもは自分で考えて問題を解くことを求められます。幼児期に『生産』を楽しむ習慣がないと、勉強という『生産的活動』が苦痛に感じる可能性があります。

ですから、赤ちゃんの時から幼児期のうちに、『生産的な楽しさ』をたくさん経験させてあげることが重要です。

「生産」と「消費」の視点で子育てを見直すことで、子どもが自ら考え、自分で行動する力が身につきます。ぜひ今日から、ちょっと意識を変えて、親子で生産的な活動を楽しんでみませんか?

『生産的な子ども』が伸びる理由と育て方のポイント

親なら誰しも、「自分の子どもには積極的で、自分からどんどん行動できる子になってほしい」と願いますよね。そんな子どもを育てるためには、『生産的な子ども』を目指すことが大切です。

『生産的な子ども』とは、自分から積極的に行動し、考えて何かを生み出す力を持った子どものことです。このような子どもは、自分の力で考え、新しいことをどんどん吸収していきます。だからこそ、学力だけでなく、将来社会で必要な『問題解決力』や『自立心』も自然と育っていくのです。

では、なぜ『生産的な子ども』が伸びるのでしょうか?

その理由は、『生産』の活動が、子ども自身の『主体性』を育てるからです。
例えば、子どもが積み木を使って遊ぶとき、「どう積んだら崩れないかな?」「どう並べたらもっと楽しくなるかな?」と自然に考えます。この『考える』というプロセスこそが、子どもを成長させます。主体的に遊ぶことは、子どもの脳をフル回転させ、考える力や創造力をどんどん育てていきます。

反対に、『消費的な遊び』(テレビやゲームなど)は、一方的に与えられる楽しさです。子どもは受動的になり、自分から工夫したり考えたりする必要がありません。そのため、脳が十分に刺激されず、『考える力』が育ちにくくなります。

では、『生産的な子ども』を育てるためのポイントはどこにあるのでしょうか?
大切なのは、親が子どもに『生産』を楽しめる環境や機会を与えることです。具体的なポイントを挙げると、

  • 手を使うおもちゃを積極的に与える
    • 積み木、ブロック、粘土、パズルなど、自分で工夫する遊びを選ぶ。
  • 子どもの「やりたい!」を尊重する
    • 子どもがやりたがる遊びや活動をできるだけ自由にやらせてあげる。
    • 大人がすぐに答えを与えず、子どもが自分で考え、試行錯誤する時間を持たせる。
  • 日常の中で『生産』の体験を増やす
    • 料理を親子で作る、植物を育てる、手作りの工作をするなど、日常の小さな活動を親子で一緒に取り組む。

また、こうした生産的な活動をするときは、親が積極的に関わることが重要です。子どもが何かを成し遂げたときは、「上手にできたね!」と褒めてあげることで、子どもの『自己肯定感』が高まり、さらに積極的にチャレンジする意欲が湧いてきます。

もちろん、『消費』が絶対に悪いということではありません。子育てにはバランスが大切。ときにはリラックスしてテレビを楽しむ時間があっても問題ありません。ただし、『生産』と『消費』のバランスを意識的に保つことが大切です。

小さい頃から『生産的な活動』を積極的に取り入れることで、子どもは主体的に考え、行動することを楽しめるようになります。子ども自身の力で未来を切り拓くためにも、『生産的な子ども』を育てる工夫をぜひ今日から取り入れてみませんか?

『消費的な習慣』が子どもの成長に与える影響とは?

子育てをしていると、忙しさからついついテレビやスマホ、ゲームなどに子どもの相手を任せてしまうこともありますよね。確かに、こうした手軽に楽しめる『消費的な習慣』は、親にとっては助かる場面も多いものです。

でも実は、この『消費的な習慣』が子どもの成長に与える影響は、思った以上に大きいのです。

『消費的な習慣』とは、子どもが自分から動かず、与えられる楽しさを受動的に楽しむことを指します。たとえば、テレビの視聴やスマホアプリ、ゲームなどがその代表的な例です。

このような『消費的な習慣』が日常生活で中心になると、子どもには次のような影響が現れることがあります。

①考える力や創造力が伸びにくくなる

テレビやスマホの画面からは、次々と刺激的な映像や音が流れ、子どもはただ見ているだけでも十分に楽しめます。ですが、この間、子どもの脳はあまり活発に働いていません。なぜなら、自分から何かを考えたり工夫したりする必要がないからです。そのため、考える力や創造力が育ちにくくなってしまいます。

②主体性や積極性が身につきにくい

与えられる楽しさに慣れてしまった子どもは、次第に自分から行動することを面倒に感じるようになります。「自分でやるより、誰かがやってくれたほうが楽」と感じるようになるため、主体性や積極性が失われ、何事にも消極的になりやすいのです。

③集中力が低下する

テレビやスマホ、ゲームは強い刺激が連続するため、子どもはその強い刺激に慣れてしまいます。その結果、静かに絵本を読んだり、じっくり考えて取り組むような集中力が求められる活動が苦手になり、すぐに飽きてしまったり、落ち着いて取り組めなくなったりすることがあります。

④コミュニケーション能力が育ちにくくなる

消費的な活動は基本的に一人でも楽しめるため、親や友達との会話が減ってしまいます。言葉のやり取りが少なくなることで、子どもの言語能力やコミュニケーション能力が伸びにくくなり、他者との関わりが苦手になる可能性もあります。

もちろん、『消費的な習慣』を完全に禁止する必要はありません。適度な範囲であれば、子どもにとっても親にとっても息抜きになりますし、楽しい時間としての役割を果たします。

ただし、消費的な活動ばかりになることを避けるために、次のような工夫をおすすめします。

  • テレビやスマホを見る時間をしっかり決めて、メリハリをつける
  • 消費的な遊びの後には必ず、積み木や工作、絵本など生産的な遊びの時間を取り入れる
  • 親子で一緒に料理や植物を育てるなど、『生産』の楽しさを体験できる活動を増やす

『消費的な習慣』は適度にコントロールしながら、子どもの主体性や積極性、考える力を伸ばす『生産的な習慣』をバランスよく取り入れていくことが、子どもの成長を促す重要なポイントです。

子どもの将来のためにも、ぜひ今日から『生産』と『消費』のバランスを意識した生活を送ってみてはいかがでしょうか?

今日からできる『先考力』を育てる生活習慣

子どもの『先考力』を育てるには、特別な教育を受けさせたり、難しいトレーニングをしたりする必要はありません。日常生活の小さな習慣を見直すだけでも、子どもが自分で考えて行動する力を伸ばすことができます。

ここでは、すぐに取り入れられる『先考力』を育てる具体的な生活習慣をご紹介します。

①『なぜ?』を親子で考える習慣をつける

子どもから質問があったとき、すぐに答えを与えずに「どうしてだろうね?一緒に考えてみよう」と問い返してみましょう。親も子どもと一緒に考える姿を見せることで、子どもは「自分で考えること」を楽しむようになります。これが自然と『先考力』につながります。

例えば、

  • 「雨が降ったら、なぜ傘が必要かな?」
  • 「明日の遠足には、何を持っていったらいいと思う?」

など、子どもの身近なテーマから考える習慣をつけましょう。

②子ども自身に選ばせる機会を増やす

子どもが小さいうちは、親がすべて決めてしまいがちです。しかし、小さな選択を子ども自身に任せることで、子どもは「自分の選択には責任がある」ということを学びます。

例えば、

  • 朝、服を自分で選ばせる
  • 遊びの時間にどのおもちゃを使うか自分で決めさせる
  • おやつを選ぶときに複数の選択肢から選ばせる

といった小さな選択を積み重ねることで、『先考力』がぐんぐん育っていきます。

③『生産』の楽しさを親子で体験する

『生産的な活動』とは、自分で工夫したり手を動かしたりして何かを生み出すことです。『生産』の体験を増やすことで、子どもは主体的に考える楽しさを感じられるようになります。

具体的には、

  • 一緒に料理やお菓子作りをする
  • 工作やお絵かきをして作品を作る
  • 家庭菜園で野菜を育てる

こうした親子の活動は、『先考力』を自然と引き出します。

④『消費』の活動は時間を決めてメリハリをつける

テレビやスマホ、ゲームなどの『消費的な活動』は完全に禁止する必要はありませんが、時間をしっかり決めてメリハリをつけましょう。例えば「1日30分だけ」と決めるだけでも、他の生産的な活動に集中しやすくなります。

『消費的な活動』が制限されることで、子どもは自然と「他に何をして遊ぼうかな?」と考えるようになり、『先考力』を発揮するきっかけが生まれます。

⑤毎日の予定を親子で一緒に立てる

毎日の簡単なスケジュールを子どもと一緒に考えましょう。「今日は何をしたい?」「先にこれを終わらせておくと楽になるね」と親子で話し合うことで、子どもは自然と「計画を立てる力」や「優先順位を考える力」を身につけます。

例えば、

  • 宿題や勉強の時間をいつにするか一緒に決める
  • 休日の遊びの予定を立てるときに子どもの意見を取り入れる

こうした小さな積み重ねが、『先考力』を育てます。


『先考力』は、難しく考えなくても、日々の生活の中で簡単に育てることができます。親であるあなたが少し意識を変えて、子どもに「自分で考える機会」を与えるだけで、子ども自身が主体的に人生を歩む力を身につけられるのです。

ぜひ今日から、『先考力』を育てる小さな習慣を親子で楽しんでみてくださいね。

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