小学生が英検5級に挑戦!親が知っておきたいアドバイスとおすすめ教材英語検定
英語の重要性がますます高まる現代、多くの親が子どもに早いうちから英語を学ばせたいと考えています。その中でも、英検(実用英語技能検定)は子どもの英語力を測るうえで人気のある資格試験です。特に英検5級は、基礎的な英語力を身につけ始めた小学生が挑戦するのにぴったりなレベルです。
しかし、英検5級の受験を前に「どのように準備を進めればいいの?」「どんな教材が効果的?」と悩む親御さんも多いのではないでしょうか。そこで、今回は英検5級を受験しようと考えている小学生の親に向けて、役立つアドバイスとおすすめの教材を紹介します。楽しく、無理なく学習を進められるような方法を一緒に見ていきましょう。
1. 英検5級とは?試験内容とレベルの理解
英検5級は、英検シリーズの中でも最も基本的なレベルであり、小学生でも無理なく挑戦できる試験です。この級では、日常生活で使われる基本的な英単語やフレーズ、簡単な文法の理解が求められます。具体的には、自己紹介や簡単な会話、場所や時間についての質問や答えを理解する力が必要となります。
英検5級は大きく分けて、筆記試験(リーディング・ライティング)とリスニング試験の2つで構成されています。
1.1 筆記試験(リーディング・ライティング)
筆記試験では、簡単な文章や会話文の読み取りが求められます。問題形式は、与えられた文章に対する正しい選択肢を選ぶものや、空欄に適切な単語やフレーズを埋める穴埋め問題が中心です。出題される単語や文法は、主に中学校1年生で学ぶ範囲の内容で、例えば「This is a pen.」のようなシンプルな文から、少し長い会話文まで登場します。
1.2 リスニング試験
リスニング試験は、試験全体の中でも重要なポイントです。音声で流れる簡単な会話や指示を聞き取る能力が求められます。リスニング問題では、短い会話や質問に対して、正しい答えを選択肢から選ぶ形式が採用されています。小学生でも取り組みやすいように、スピードは比較的ゆっくりで、使われる単語も基本的なものです。
1.3 レベルの目安
英検5級のレベルはおよそ中学初級程度とされています。 CEFR(欧州言語共通参照枠に基づく基準)では、算出範囲外であるため、CEFRレベルが表示されません。これは、英語を学び始めたばかりの初心者が、基本的な日常会話や簡単な表現を理解し、使えるレベルです。小学生であれば、学校で学んでいる英語や家庭での簡単な英語学習で十分に準備できる範囲です。
2. 親ができるサポート方法:楽しく英語を学ぶための工夫
英検5級に向けた勉強を始める際、何よりも大切なのは、子どもが英語学習を「楽しい!」と感じられることです。勉強が楽しくなれば、自然とモチベーションが高まり、効率的に学ぶことができます。そこで、親としてお子さんをどのようにサポートできるか、具体的な工夫を紹介します。
2.1 ゲーム感覚で単語を覚える
小学生のお子さんは、長時間の勉強に集中するのが難しいことが多いです。そこで、単語の暗記をゲーム感覚で進めることがおすすめです。例えば、英検に頻出する単語をカードにして、クイズ形式で親子で遊ぶのはいかがでしょうか?「これ、何の動物?」「この単語は何?」と質問し合いながら進めることで、自然と単語を覚えられます。特に『英検5級 でる順パス単』などの赤セル(赤シート)を活用すると、ゲーム感覚で楽しく学習が進められます。
2.2 リスニングを生活の一部に
リスニングは、英検5級の重要なポイントの一つです。普段から英語に触れる機会を増やすために、子ども向けの英語の歌やアニメを活用しましょう。例えば、YouTubeや英語学習アプリで簡単な英語の会話や童謡を一緒に聞いたり、英語の歌を歌ったりすることで、リスニング力が自然に向上します。
また、CD付きあるいは音声アプリ使用の教材を使って、家でリスニングの練習をするのも効果的です。『英検5級 総合対策教本』や『7日間完成 英検5級 予想問題ドリル』などにはリスニング問題が付属しているため、試験形式のリスニング練習ができるだけでなく、普段の音源としても使えます。家事をしながらでも、子どもに英語を聞かせる時間を作ることが可能です。
2.3 英語で簡単な会話をしてみる
日常生活の中で、簡単な英語のフレーズを使って会話をしてみるのも有効です。例えば、朝ご飯を食べながら「What do you want to eat?」と聞いてみたり、お風呂に入る前に「Let’s take a bath!」と声をかけたりすることで、子どもが自然に英語に慣れていきます。これらの簡単なやり取りが、試験での会話問題にも役立ちます。
さらに、英検5級では自己紹介や基本的な質問に答えるスキルが求められるため、親子で「自己紹介ゲーム」をするのも良いアイデアです。「My name is ~.」「I like ~.」などのフレーズを練習することで、試験対策にもなりますし、英語を話す自信がつきます。
2.4 失敗を恐れずにチャレンジする姿勢を応援する
子どもにとって、初めての英語試験はプレッシャーに感じるかもしれません。親としては、失敗を恐れずにチャレンジする姿勢を大切にしてあげることが重要です。試験の結果よりも、試験に向けて努力する過程を褒めてあげましょう。「よく頑張ってるね!」や「少しずつ成長してるね!」という声かけが、子どもの自信とモチベーションを高めます。
2.5 学習のスケジュールを柔軟に調整する
お子さんにとって無理なく勉強を続けられるよう、学習スケジュールを柔軟に調整することも大切です。例えば、長時間の勉強ではなく、10~15分程度の短い時間に区切り、楽しみながら進めていく方法が効果的です。少しずつでも毎日続けることで、確実に力がついていきます。
3. おすすめ教材で効率的に学習を進めよう
英検5級を目指すためには、子どもに合った教材を選ぶことが大切です。教材選びによって、学習がスムーズに進み、モチベーションを維持する助けにもなります。ここでは、特に小学生向けにおすすめの教材をいくつか紹介します。これらを活用することで、効率よく楽しく勉強を進められるはずです。
3.1 『英検5級 でる順パス単』 (旺文社)
英検で頻出する単語を「出る順」に覚えられる単語帳です。シンプルなレイアウトで、小学生でも無理なく進められる内容になっています。特に、赤セル(赤シート)がついており、シートで意味を隠して覚えることができるため、クイズ感覚で学習が可能です。親子で一緒に使いながら、遊び感覚で単語力をつけるのに最適です。
この教材のポイントは、英検5級に必要な基本単語を絞り込んでいること。難しい単語に苦労することなく、確実に試験に出る単語を覚えられます。
更におすすめなのが、「英検でる順パス単 5訂版」に対応したタッチペンです( 4訂版以前には対応していません)。スマホやタブレットがなくてもタッチするだけで聞きたい単語の発音が聞けるため、お子さん一人でも自由に学ぶ事ができます。
3.2 『小学生のためのよくわかる英検5級合格ドリル』 (旺文社)
小学生に特化したこのドリルは、豊富なイラストと音声、カラフルなデザインで、楽しく学習できる教材です。特に、英検5級に必要な基礎的な単語や文法がわかりやすく整理されており、無理なく進められる構成になっています。また、付属の動画で復習をして、本番そっくりの予想問題で試験を体験できるため、しっかり対策ができます。
親が子どもと一緒に取り組むのにも最適で、問題を解くたびに少しずつ自信をつけていける構成です。試験に向けた準備をしっかり進めたい場合に非常に効果的な教材です。
3.3 『英検5級 過去6回全問題集』 (旺文社)
過去6回分の試験問題が収録されたこの教材は、実際の試験に近い形式で勉強を進めることができます。過去問を解くことによって、出題傾向や試験の雰囲気に慣れることができるので、試験本番での緊張感を軽減させる効果があります。
特に、試験直前の対策として非常に有効です。模擬試験として活用し、時間を測って問題を解くことで、試験本番に備えた準備を整えることができます。
3.4 『7日間完成 英検5級 予想問題ドリル』 (旺文社)
短期間で効率よく対策を進めたい方におすすめの教材です。7日間という短い期間で英検5級に出題されるポイントを集中的に学べる内容となっています。特にリスニング問題や筆記試験の予想問題が充実しており、実践的な練習が可能です。
試験に向けて時間が限られている場合でも、この教材を使えば、必要なスキルを短期間で集中的に習得することができます。
3.5 『英検5級 総合対策教本』 (旺文社)
この教材は、英検5級に必要なすべての知識を網羅した総合対策本です。基礎的な単語や文法の解説から、リスニングや筆記試験の対策まで一貫して学ぶことができ、特に初心者にとっては非常にわかりやすく構成されています。
英検5級に向けてじっくり学習したい方に最適な教材で、リスニングや筆記の実践的な練習問題も豊富に含まれています。
3.6 『英検5級をひとつひとつわかりやすく。』 (学研教育出版)
この教材は、英語を初めて学ぶ子ども向けに、非常にわかりやすく解説された英検5級の対策本です。各単元が段階的に学べるようになっており、基礎から一つずつしっかり学びたいお子さんにおすすめです。特にイラストを多用し、視覚的にも理解しやすい構成です。
3.7 『小学生のための はじめての英検5級』 (学研プラス)
この教材は、初めて英検5級に挑戦する小学生向けに作られた入門書です。難しい文法用語を使用せず、基本的な文法や単語がやさしく説明されており、無理なく進められます。特にリスニングやスピーキングの練習もできる点が特徴で、試験の実践力を養うために役立つ教材です。
3.8 『1日1枚!英検5級問題プリント』 (入江泉)
毎日少しずつ学習を進めたい方におすすめの教材です。1日1枚のプリント形式で、日々の学習習慣を身につけながら英検5級の対策が進められます。手軽に取り組めるので、学校や塾での勉強の合間に効率よく学習できる教材です。
3.9 『小学えいご絵じてん800』 (小学館)
この絵辞典は、楽しく英語を学べるように、800もの単語がカラフルなイラストで紹介されています。初めて英語を学ぶ子どもにも親しみやすく、視覚的に楽しみながら単語の意味を自然に覚えることができます。英検5級に必要な基礎的な語彙力を強化するのに最適です。
4. 試験直前の対策と心構え:リラックスして挑むために
英検5級の試験が近づいてきたとき、子どもが緊張せずに本番に臨めるように、親としてできるサポートは非常に重要です。試験直前の対策として、最終確認や本番への心構えを整えることが大切です。ここでは、リラックスしながら効果的に試験に備える方法を紹介します。
4.1 試験形式に慣れるための模擬試験を行う
英検5級の試験形式に慣れておくことは、子どもが安心して試験に臨むための重要なポイントです。模擬試験を使って、実際の試験時間を計りながら、本番さながらの環境で練習してみましょう。『英検5級 過去6回全問題集』を使って、過去問に挑戦するのも良い方法です。試験の流れや時間配分に慣れておけば、本番でも落ち着いて解答できるでしょう。
4.2 間違えた問題の復習を徹底する
試験直前の時期には、新しい知識を詰め込むよりも、これまでに間違えた問題や苦手な部分を重点的に復習することが効果的です。『1日1枚!英検5級問題プリント』や『7日間完成 英検5級 予想問題ドリル』など、短期間で集中的に復習できる教材を活用し、理解が不十分な箇所を確認しましょう。少しずつできることが増えることで、子どもは自信を持って試験に臨むことができます。
4.3 リスニングの最終確認をする
リスニングは英検5級の試験において重要な要素です。試験前には、短時間でも毎日リスニング練習を続けることで、耳を慣らしておきましょう。『英検5級 総合対策教本』や『英検5級をひとつひとつわかりやすく。』などに付属しているリスニング問題を活用し、本番に備えてリスニング力を強化します。また、過去問の音声を聞いて本番に近い形式に慣れておくと良いです。
4.4 試験当日に向けてのリラックス法
試験直前は、勉強ばかりに集中するのではなく、子どもがリラックスできる時間を作ることも大切です。親として、プレッシャーをかけすぎないように注意し、「よく頑張ってきたね!楽しんで挑んでみよう!」といった前向きな声かけをしましょう。また、当日の朝には軽いストレッチをしたり、好きな音楽を聞くなどしてリラックスさせる工夫も役立ちます。
4.5 試験当日の持ち物の確認
試験当日に忘れ物がないよう、前日のうちに必要な持ち物をチェックしておくことも重要です。受験票、筆記用具、時計、飲み物などをリストアップし、一緒に確認しておくと安心です。また、試験会場までの道順や時間も事前に確認し、余裕を持って出発できるように計画しておきましょう。
5. 合格後のステップアップ:次の目標を見据えよう
英検5級に合格した後は、次の目標を見据えることが大切です。子どもにとって合格は大きな達成感を得られる瞬間ですが、その勢いを活かしてさらなる学びに繋げていくことで、英語力を着実に伸ばすことができます。ここでは、英検5級合格後におすすめの学習ステップや次の目標について紹介します。
5.1 次のステップとしての英検4級を目指す
英検5級に合格した後は、次のステップとして英検4級に挑戦することが自然な流れです。英検4級は中学校の初級レベルに相当し、英検5級で学んだ内容を基礎に、少しずつ文法や語彙の幅が広がります。英検5級の復習をしながら、徐々に新しい文法や単語を取り入れていくとスムーズに進められます。
『英検4級 でる順パス単』や『英検4級 総合対策教本』など、4級向けの教材を使って、4級の試験形式に慣れながら学習を進めましょう。親子で一緒に次の目標を立てることで、学習へのモチベーションを維持することができます。
5.2 英語の興味をさらに広げる
英検5級の合格をきっかけに、子どもが英語そのものに興味を持ち続けることが大切です。英検の試験勉強だけにとどまらず、英語を使って新しいことに挑戦することで、学習の幅を広げていきましょう。
例えば、英語の絵本やアニメ、映画などに触れさせることで、楽しく自然に英語を吸収できます。『小学えいご絵じてん800』を使って、日常生活の中でよく使う単語や表現をイラストとともに覚えることで、語彙力を増やすのも効果的です。また、英語の歌やリスニングアプリを使って、リスニング力を磨きながら楽しむこともできます。
5.3 英語を日常生活に取り入れる
英語の学びを続けるには、日常生活の中で英語に触れる機会を増やすことが大切です。家庭内での簡単な会話を英語にしてみたり、「今日の天気はどう?」などの質問を英語でやりとりするなど、遊びの延長で英語を取り入れる方法を工夫しましょう。日常的な英語のやりとりが自然にできるようになると、英語に対する自信がさらに深まります。
また、英語で日記を書いてみるのも良い方法です。最初は簡単な文章から始め、徐々に書ける表現を増やしていくことで、ライティング力も強化できます。
5.4 英語検定以外の試験にも挑戦してみる
英語の力を試す場は英検だけではありません。例えば、英語のスピーキングに力を入れたい場合には、スピーキングテストに挑戦してみるのも一つの方法です。スピーキング力を鍛えることで、より実践的なコミュニケーション力を伸ばすことができます。
また、TOEICやTOEFLなど、将来の進学やキャリアに役立つ資格試験もあります。現時点ではまだ早いと感じるかもしれませんが、子どもが英語に興味を持ち続けることで、長期的な視野を持って学習を進めていくことが大切です。
5.5 親子で次の目標を共有する
子どもにとって、次の目標を明確にすることが学習の意欲を維持するために重要です。親として、次のステップを一緒に考え、目標に向けた計画を立てることで、子どももやる気を持ち続けることができます。「英検4級に挑戦しよう」「英語で簡単な本を読んでみよう」など、無理のない目標を設定し、達成したときには一緒に喜びましょう。
まとめ
英検5級は、小学生にとって英語の学びを本格的にスタートさせる良い機会です。親のサポートや適切な教材選びが、子どもの学習を支える大きな力となります。まずは、試験内容やレベルを理解し、楽しみながら勉強できる環境を整えることが重要です。単語の覚え方やリスニング対策、模擬試験の活用など、子どもが無理なく取り組める方法を工夫しましょう。
また、試験直前にはリラックスしつつ、これまでの学びを確認する時間を設けることが、子どもの自信に繋がります。そして、合格後には次のステップや新たな目標を設定し、英語の学びをさらに深めていくことが大切です。
英語の学習は一生続くスキルの習得です。親子で一緒に楽しみながら、少しずつステップアップしていくことで、子どもにとって英語が「楽しい!」と感じられるような学びの時間を作っていきましょう。